アフガン中銀資産で人道支援＝半分は同時テロ遺族に―米大統領令

　【ワシントン時事】バイデン米大統領は１１日、アフガニスタン中央銀行の在米資産のうち、ほぼ半分に当たる３５億ドル（約４０００億円）をアフガンへの人道支援に使う手続きを開始する大統領令に署名した。アフガンはイスラム主義組織タリバンによる暫定政権が誕生して以降、経済が破綻し、深刻な食料危機に見舞われている。 　米政府高官によると、大統領令はアフガン中銀が米国内に保有する資産約７０億ドルのすべてを凍結。その上で、アフガン人道支援のために設置する信託基金に３５億ドルを移すことを承認するよう裁判所に求める。 　残る約３５億ドルは、２００１年米同時テロの被害者遺族らの補償に充てる可能性があるため、引き続き留保する。同時テロ遺族らはタリバンなどを相手に訴訟を起こしている。　【時事通信社】