ＩＯＣ「臆測にはコメントできない」＝ワリエワのドーピング疑惑報道で〔五輪〕

　【北京時事】北京五輪のフィギュアスケート団体でロシア・オリンピック委員会（ＲＯＣ）の主力として金メダルを獲得したカミラ・ワリエワ（１５）にドーピング違反の疑いが浮上している件について、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）のマーク・アダムス広報部長は１０日、「臆測にはコメントできない」と述べた。大会組織委員会と合同で開いた定例記者会見で質問に答えた。 　今大会のロシア勢は組織的なドーピング問題のため、国を代表できずＲＯＣの個人選手として出場。ワリエワは団体のフリーでは、女子として初めて五輪で４回転ジャンプを成功させるなど、金メダルの原動力となった。 　しかし、８日に予定されていたメダル授与式は急きょ取りやめに。アダムス氏は「法的な問題」が理由としていただけで、その後にロシアのメディアなどがワリエワのドーピング疑惑を報じた。　 　アダムス氏は会見で「一般的には、ドーピング問題であれば、国際検査機関（ＩＴＡ）とスポーツ仲裁裁判所（ＣＡＳ）の取り扱いとなる」と説明。メダル授与式実施の見通しは示さず、「法的な手続きの進行次第。皆が迅速に対応している」と話すにとどめた。 　フィギュア団体で日本は銅メダルを獲得。銀は米国だった。ワリエワは１５日に始まる個人種目の女子でも金メダル最有力候補とみられている。（了）【時事通信社】