水中ロボットの通り道確保＝格納容器底部に堆積物―福島第１原発

　東京電力福島第１原発１号機の原子炉格納容器の内部調査で、東電は９日、水中ロボットの通り道となる輪っか「ガイドリング」を容器内部の４カ所に設置したと発表した。今後カメラやセンサーなどを備えた５種類のロボットを順次投入し詳細な調査を進める。 　東電は同日、ロボットが撮影した映像を公開した。格納容器底部に堆積物が確認されたが、事故で溶け落ちた核燃料（デブリ）かどうかは現時点で判別できないという。　 　映像では、ガイドリングの設置場所付近が茶色の堆積物で覆われていた。格納容器の底から９０センチ程度の高さまで積み上がっているとみられる。 　ロボットが構造物や底部に近づくと、推進装置からの水流で堆積物が巻き上げられるような様子も確認されたという。 　調査は８日に開始。ロボットから伸びる操縦ケーブルが障害物に引っ掛からないよう、ガイドリングの中をくぐるようにした。調査は数カ月かかる見込みだ。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕東京電力福島第１原発の１号機格納容器内で水中ロボットが撮影した画像。茶色に見えるのが堆積物＝８日撮影（東京電力提供）