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ボンズ氏、薬物イメージ拭えず=「野球殿堂の終幕」と米サイト


 【ニューヨーク時事】有資格最終の10年目も、史上最高のスラッガーに吉報は届かなかった。全米野球記者協会の記者投票で決まる今年の米野球殿堂入り表彰者が25日発表され、歴代最多762本塁打のバリー・ボンズ氏(57)は66%の得票率で、殿堂入りラインの75%に届かなかった。  ボンズ氏は禁止薬物の規制が厳格でなかった時代に活躍。薬物疑惑が浮上する以前にも十分な実績を残していたことから、資格最終年が近づくにつれて殿堂入りを後押しする声が大きくなっていた。  今回の発表直前にも、スポーツ専門局ESPN(電子版)が「落選すれば歴史を保存する使命を持つ殿堂の失敗を意味する」と特集するなど注目されたが、現役時代にかけられた禁止薬物使用の疑惑が最後まで重くのし掛かり、「ステロイド時代の代表格」のイメージを払拭(ふっしょく)することはできなかった。  殿堂入り選手らで構成する時代委員会の投票で選出される可能性は残されているものの、米メディアは史上最高の選手が殿堂入りしない異常性をそろって指摘。米NBCスポーツは「全米野球記者協会は間違った」との見出しで速報を出し、スポーツサイトのSFGATEは「ボンズやクレメンスら一時代を築いた選手たちを除外することは殿堂の終幕を意味する。真の野球ファンは博物館を訪れない」などと批判した。  一方で2003年に実施された薬物検査で陽性反応を示していたと報じられたこともあるデービッド・オルティス氏が1年目で殿堂入り。投票の判断基準に対する議論は今後も続きそうだ。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕ナショナルズ戦で通算756号本塁打を放つジャイアンツのボンズ=2007年8月7日、サンフランシスコ(AFP時事)
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