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内村支えた「世界一の練習」=体操への愛着変わらず


 内村は自身の体操人生を「栄光も挫折も経験できた」と表現した。五輪2大会連続金メダル、世界選手権は6連覇。大半は輝かしい成績に彩られたが、苦しかった2017年以降も自身を成長させたと受け止めた。  16年リオデジャネイロ大会の後、日本体操界初のプロ選手となった。故障に苦しんだ時期と重なるが、意欲は衰えなかった。練習を工夫するだけでなく、技を行う時の筋肉の働きなどを突き詰め、他のどの選手よりも考えた自負があった。「(リオ大会後は)一番濃い5年間だった。貴重な経験をさせてもらった」  08年北京五輪から10年以上世界で戦い続ける中で、「世界一の練習」が自信を支える柱だった。引退を決断した大きな理由も「世界一の練習を積めなくなった」。故障が引き金となり、練習に向かって気持ちを高めていくことができなくなった。結果にとらわれず、好きな体操を窮める考えも一時は口にしていたが、「競技者としては身を引くと発表した方がいい」と決断した。  体操への愛着は変わらず、「やめたいと思っていない。やれるならいつまでもやりたい」とも口にした。体操に真摯(しんし)に向き合って、輝かしい成績を残した内村。これからの日本を担う選手にとっても指標となり、学ぶべきところは多い。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕現役引退の記者会見を終え、報道陣に手を振る体操男子の内村航平=14日午前、東京都内のホテル
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