「もう少し見たかった」＝内村引退、惜しむ声も―体操関係者

　世界トップとして長く活躍した内村の現役引退に際し、「体操ニッポン」の歴代エースたちが思いを語った。 　内村は地元長崎の中学を卒業後、上京して朝日生命クラブに入った。２００４年アテネ五輪団体金メダリストの塚原直也さん（４４）と練習するためだった。 　塚原さんは「彼は高校時代からすごかったし、僕はライバルとして見ていた」と当時を懐かしむ。「連勝していた頃は機械のように正確な演技だった。（引退は）少し寂しいし、もう少し見たかった」と残念がった。 　内村は人一倍の練習で、６種目全てで高いレベルを誇るオールラウンダーになった。その支えにしたのが、五輪で金メダル８個を獲得した加藤沢男さん（７５）から掛けられた「世界一になる選手は世界一の練習をしている」という言葉だった。 　「細かいところまで気を使う演技ができた。彼の良さはまねできない」と加藤さん。日本の伝統である「美しい体操」を、そのまま体現するような内村の演技を評価した。（了）【時事通信社】