ニュースワード「着床前検査」

　着床前検査　体外受精で得られた受精卵について、ある程度成長した段階で一部を取り出し、通常２３対４６本ある染色体の数に過不足がないか調べる検査。正常なものだけを子宮に移植することで流産率の低下につながるとされる。日本産科婦人科学会が４３００人超を対象に実施した臨床研究では、流産率は約９．９％で、通常の体外受精の流産率（２～３割）より良い結果が出た。ただ、約６割では異常のない受精卵が得られず、出産率が向上するとの結論には至らなかった。欧米の学会でも有効性は限定的との見方があるほか、受精卵の一部を採取することで受精卵に与えるダメージも不明だ。（了）【時事通信社】