４年生奮闘、躍進の２位＝帝京大、往路で旋風―箱根駅伝

　青学大や駒大が中心と予想された往路で、帝京大が過去最高の２位と躍進した。強豪に割って入り驚かせた後、中野監督は表情を変えず「学生たちの目標は優勝だったので残念」とさらり。周囲からの注目度は低くても、確実に積み重ねてきた鍛錬への自信がにじんだ。 　４年生の力走が快進撃を導いた。８位でたすきを受けた２区の中村は、他チームの留学生に食らい付いて５位でリレー。３区の遠藤がさらに順位を二つ引き上げた。 　圧巻は５区の細谷だった。１分以上差があった東京国際大と国学院大を捉え２位に浮上し、山登りで２年連続区間賞。「１区から４区を見てすごく勇気をもらった。復路のために１秒でも速くゴールしようと思った」と気迫の走りを振り返った。 　「４年間トレーニングをして、成果を出すのが学生スポーツの在り方」とは中野監督の持論。最上級生がその思いに応え、チームの士気は高まった。「ベストパフォーマンスを出せるようなことをした先に、何か見えるかもしれない」と同監督。過去最高の総合４位を上回る成績は射程圏内だ。（了）【時事通信社】