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「動機未解明、納得できない」=林死刑囚長男、発信続ける―再審請求中の毒物カレー事件


 和歌山市の夏祭り会場で1998年7月、4人が死亡、63人がヒ素中毒となった毒物カレー事件。一貫して無罪を主張するも死刑が確定し、再審請求中の林真須美死刑囚(60)の長男(34)は「安易に母を信じるとは言えない。しかし、動機も未解明のままで納得ができない」との思いから、メディアやツイッターでの発信を続けている。  「家族と過ごした時間は幸せな記憶しかない。人生が180度変わってしまった」。98年10月、林死刑囚と父、健治元受刑者(76)が保険金詐欺事件で逮捕された。林死刑囚は同12月、カレー事件で再逮捕。11歳だった長男ら4人の子どもは児童養護施設に引き取られた。  和歌山地裁は2002年12月に死刑を言い渡したが、当時は「実感がなかった」という。最高裁で09年に死刑が確定。その頃、初めて判決文を読んだ。  判決は、林死刑囚がカレー事件を起こす前、ヒ素を夫らに摂取させて保険金詐欺をしたことを犯人と認定する根拠の一つとした。しかし、長男が覚えているのは、父らも積極的に詐欺に関与していた姿。さらに、「動機は未解明」と書かれていた。「当時の母と乖離(かいり)があり、ちょっとおかしいと思い始めた」  父は出所後、メディアに登場し母の冤罪(えんざい)を訴えた。70歳を過ぎても取材に応じようとする父を見かね、4年ほど前から自身が対応するようになった。  長男は「被害者や遺族の方がいて、安易に『信じる』という言葉を使うのは絶対駄目だと自覚している」と話す。一方で、「母はいまだに『やってない』と言っていて、動機も未解明。そうした中で身内の処刑を待たされ、居ても立ってもいられない」とも明かす。  直接本当のことだけを発信したいと考え、19年4月から「和歌山カレー事件 長男」のアカウント名でツイッターを開設。再審の情報や、母の手紙を投稿している。事件と自身について記した書籍も出版された。  大阪拘置所に収容されている母とは、ほぼ毎月面会している。発信については「あんたは自分の人生を」と心配しつつ、うれしそうでもあるという。  「発信を通し、事件を振り返ってもらえれば。親を見届けるつもりで、事件も見届けていく」と語った。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる、毒物カレー事件で死刑が確定し再審請求中の林真須美死刑囚の長男=12日、和歌山市
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