日台同性カップルが提訴＝台湾で婚姻届の受理求める

　【台北時事】台湾当局に婚姻届の受理を拒否された日本と台湾の同性カップルが２３日、処分取り消しと受理を求めて台北高等行政法院（裁判所）に提訴した。台湾では２０１９年にアジアで初めて同性婚が法制化されたが、相手が外国人の場合、同性婚を認めている国の出身者に限定している。 　提訴したのは、南部・屏東県在住の有吉英三郎さん（４２）と盧盈任さん（３４）。２人は今年５月、戸籍を担当する役所に婚姻届を提出した。しかし、有吉さんが同性婚を認めていない日本の出身であることから受理を拒まれた。 　台湾では同性婚の法制化後、国際結婚をめぐる同様の訴訟が相次いでいる。５月にはマカオ出身、１１月にはシンガポール出身のパートナーとの婚姻届の不受理取り消しを求めた裁判で、原告側がいずれも勝訴。台湾とマカオのカップルは勝訴を受けて８月、婚姻手続きを完了した。 　有吉さんは取材に対し、「私たちが行動を起こすことで、日本を含むほかの国でも同性婚の議論が進んだらいいなと思う」と語った。　【時事通信社】