上皇ご夫妻の和歌が合唱曲に＝今月、楽譜出版

　上皇ご夫妻が東日本大震災と阪神大震災を詠まれた和歌が合唱曲となり、楽譜が今月、全音楽譜出版社から出版された。曲は昨年１月に神戸市で開かれた東日本大震災復興支援のコンサートで初披露され、関係者の間で話題になっていたという。 　曲名は「荘厳のコラール、愛（かな）しみのアリア」。和歌は、東日本大震災の翌月に被災地を訪れた上皇さまが詠んだ「大いなるまがのいたみに耐へて生くる人の言葉に心打たるる」と、阪神大震災から１０年の２００５年１月に現地を訪れた上皇后さまが詠んだ「笑み交（か）はしやがて涙のわきいづる復興なりし街を行きつつ」の２首。 　コンサートを開催している兵庫県合唱連盟が、和歌で曲を作りたいと宮内庁に申し出た。作曲した千原英喜さんは楽譜のあとがきに「勇気と希望と、決意と、愛と祈りの歌となれ」と記した。　（了）【時事通信社】