クレクが躍動、３０得点＝頼もしい大黒柱―全日本バレー・名古屋

　しぶとく食い下がられても、名古屋の選手は冷静だった。厳しい局面では、主将のクレクが笑顔も交えて周囲に声を掛ける。ベテランの近は「若い頃から世界で活躍していて、この１点が大事だという時にチームを鼓舞してくれる」と頼もしい大黒柱を評した。 　ポーランド代表として世界選手権を制した経験もある３３歳のクレク。加入した昨季はＶ１で得点王に輝き、この日も３０得点を稼いだ。最後は自身のスパイクで熱戦に終止符を打ち、「チームメートに感謝している」と繰り返した。 　仲間はエースをもり立てた。相手守備に的を絞らせまいと、セッターの永露は「味方を信じてトスを上げ続けた」。バックアタックやミドルブロッカーの速攻も要所で使い、攻撃の幅を持たせて勝利につなげた。 　就任１年目で優勝に導いたマクガウン監督は、コート上を駆け回って喜びを表現した。「選手は成長している途上。毎日少しずつ良くなっているのをずっと感じている」。４位につけるＶ１リーグ戦にも大きな弾みがついた。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕男子決勝の第４セット、スパイクを放つ名古屋のクレク＝１９日、群馬・高崎アリーナ