再会ならず「どれだけ無念か」＝後任の横田拓也家族会代表―飯塚さん死去

　北朝鮮による拉致被害者田口八重子さん＝拉致当時（２２）＝の兄で、家族会前代表の飯塚繁雄さんが８３歳で死去した１８日、横田めぐみさん＝同（１３）＝の弟で家族会現代表の横田拓也さん（５３）が横浜市内で報道各社の取材に応じた。「八重子さんと会えず、どれだけ無念だったか。拉致は一刻を争う問題であり、政府には具体的かつ速やかに外交交渉をしてほしい」と語った。 　横田代表は「飯塚さんは常に物腰が柔らかく、言葉を選んで世論に語り掛けていた。そうした姿が、皆さんが拉致問題をわがこととして聞いてくれる原動力となった」と感謝。飯塚さんの遺志を受け継いで救出活動を続けていくと誓い、「どうか安心して私たちの活動を見守ってくださいと伝えたい」と話した。 　支援団体「救う会」の西岡力会長は「とても残念だ。本当に真面目な人柄で、飯塚代表がいたからこそ救出運動は多くの方に支持され、ここまでやってくることができた」とするコメントを発表。代表として１４年間激務を誠実にこなしてきたと振り返り、「必ず八重子さんたちを救い出して宿願をかなえます」と結んだ。（了）【時事通信社】