二審も沖縄県敗訴＝辺野古埋め立てめぐり―福岡高裁支部

　米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）の名護市辺野古移設をめぐり、国土交通相が県による埋め立て承認の撤回を取り消す裁決をしたのは違法だとして、県が裁決取り消しを求めた行政訴訟の控訴審判決が１５日、福岡高裁那覇支部であり、谷口豊裁判長は県の控訴を棄却した。 　同裁判長は一審同様、県には原告適格がなく、訴えは不適法と判断。自治権の侵害などとする県の訴えも退けた。　 　判決後に記者会見した玉城デニー知事は「地方の自主性を切り捨てた。身内びいきとの批判もある裁決が適切公正だったのか、疑問だけが残る」と判決を批判。上告を検討する意向を示した。 　県は２０１８年、埋め立て承認を撤回。防衛省沖縄防衛局の行政不服審査請求を受け、当時の石井啓一国交相が１９年、撤回を取り消す裁決をした。（了）【時事通信社】