非常食の準備や耐震ポールの設置などさまざまにやるべきことはありますが、意外と盲点になりがちなのが、エアコンです。
実は災害時にエアコンのトラブルに見舞われたことがある人は多くいるのです。
今回は、意外と盲点になりがちなエアコンの防災対策と災害時の適切な対処方法をエアコンメーカーのプロのもと、お届けします。
具体的には、「室外機が倒れた」「停電で、エアコンが停止したときの対処方法がわからず困った」「室内機から水が漏れた、可動パネルが閉じなくなった」などのトラブルです。
それにもかかわらず、「エアコンに関する防災対策・災害時の扱い方」について理解している人が少ないことがわかりました。
「台風や地震によるエアコントラブルに見舞われた際の正しい対処方法」については「知らない・分からない」と回答した方が75.5%にも上ったのです。
この調査結果と昨今の災害発生状況を受け、三菱電機エアコンのプロが、エアコンに関する防災対策と、災害時の適切な対処方法をアドバイスします。
●エアコンを新規に設置する際に行える防災対策
・室外機
地震の際に転倒するのを避けるために、室外機の置台には、丈夫で耐荷重性に優れたものを使用するとよいといいます。
例えばコンクリートの基礎に室外機をアンカーで固定します。
また、浸水の懸念がある場所では、専用の室外機用架台の上にのせることが一案です。
万が一、室外機が倒れてしまったことも想定し、避難経路となる狭い通路に置くのは避けましょう。
●エアコンをすでに設置している場合に行える防災対策
・室内機
久田さんによれば、大きな地震の場合、室内機の傾きや振動で、通常はドレンホースを通じて室外に排出されるはずのドレン水が落ちてくる可能性があるとのこと。室外機の下に家電や大事なものなど水に濡れたら困るものは置かないようにしましょう。
・室外機
転倒防止対策はいまからでも行えます。転倒防止金具などを用います。
専門業者に依頼してみましょう。
また悪天候時には、一時的に室外機カバーをかけるのをおすすめします。
ホームセンターなどで売られているので、ぜひ手に入れておきましょう。
ただし、カバーをつけたままエアコンを運転するのはNG。
冷暖房を問題なく稼働させるには、室外機から適切に風が排出される状態にしておく必要があるため、運転時は必ずカバーは外しましょう。
●強風や大雨のとき
室外機の状態が気になるかもしれませんが、過酷な環境下のテストをクリアしている室外機のことは基本的には心配しなくてOK。しっかりと自身や家族の身の安全を守るほうを優先しましょう。
●停電したとき
エアコン稼働中の停電は心配になりますが、何もせずそのまま復旧を待つのが正解です。久田さんによれば、停電復旧後は、エアコンと周囲の安全を確認した後、リモコンで運転操作をするとよいそうです。
●台風の後、室外機の周辺や外側にゴミが確認できたとき
台風が過ぎ去った後、室外機のまわりにゴミや葉っぱなどが散乱していたら、排熱の妨げになるため掃除しましょう。
ファンカバーやフィンにゴミが付着した場合は、フィンによるケガやフィンを変形させないように気を付けて、やさしく取り除くこと。
内部にゴミが侵入している場合は自身で触らず業者に依頼しましょう。
●室外機が浸水したとき豪雨などで室外機が浸水してしまったら、エアコンをストップし、室内機のコンセントを抜くか、ブレーカーを落として業者に相談しましょう。室外機が浸水した場合、漏電や火災につながる可能性があります。
●室外機が転倒したとき
室外機が転倒しているのを発見したら、絶対に自分では起こしてはいけません。
購入したエアコンの販売店などへ連絡・相談しましょう。
もちろん、倒れたままのエアコンの使用は避けてください。倒れたときなどに壊れている可能性がありますし、新たな故障の原因となることもあります。
防災意識を高めるためにも、ぜひ新たな防災知識としてエアコンの災害対策を覚えておきましょう。
(出典元の情報/画像より一部抜粋)
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※出典:報道用資料