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Sports Doctors Networkが各界のスペシャリストを招いたカンファレンスを開催


「Sports Doctors Network Conference 2025 in TOKYO」が東京大学安田講堂で開催され、医療やスポーツ、食の専門家が参加しました。このイベントではトップアスリートケアを一般活用し、スポーツ医療を広めるためのディスカッションが行われました。室伏広治さんは自身の経験を通じて近代的なトレーニングと感覚的なアプローチの重要性を語り、健康とライフパフォーマンスの向上に寄与することを強調しました。また、講演ではがんと食の関係や宇宙医療の未来についても議論され、多様な視点からスポーツ医療の一般応用が模索されました。

Sports Doctors Networkは、世界的なスポーツチームのヘッドドクターや医療・スポーツ・食の専門家が一堂に会する「Sports Doctors Network Conference 2025 in TOKYO ―最先端スポーツ医療を、すべての人へ―」を都内で開催しました。

 

「Sports Doctors Network Conference 2025 in TOKYO」東京大学安田講堂で開催

Sports Doctors Network(以下、SDN)は、国境・スポーツ種目などを超え、世界中のトップドクターたちとのネットワークを活用し、選手ケアのあらゆる側面を最適化することを目的として設立された組織。

また、エリートアスリートケアを一般活用できる環境を促進し、医療全般・健康長寿・環境・テック・宇宙環境等に貢献。

東洋医学と西洋医学の融合に関する総合研究等を推進し、人体の可能性を最大限に活かせるトップアスリートを支えるチームドクター達から、メンタルヘルス・栄養学・トレーニング・チームビルディング・ストレスリリース・睡眠改善・ウェルビーイング・女性の産後復帰の知見等を幅広く共有し、それを促すためのプロダクト共同開発や、アドバイス・コンサルティングなどを行っています。

今回東京大学安田講堂で開催された「Sports Doctors Network Conference 2025 in TOKYO ― 最先端スポーツ医療を、すべての人へ―」では、オリンピック金メダリストの室伏広治さんや宇宙飛行士の山崎直子さん、経済学者の成田悠輔さんなど、スポーツに限らず、各界を代表するスペシャリストが登壇。

エリートアスリートケアの一般活用や宇宙医療の未来など、様々な話題で講演を行いました。

イベント冒頭では、東京大学の藤井輝夫総長が登壇し、

「東京大学は、多様性と対話を重視した理念のもと、教育・研究・社会連携の観点からスポーツに積極的に取り組んでいます。本日のカンファレンスでは、“最先端スポーツ医療を、すべての人へ”というテーマをもとに、様々な話題を取り上げて議論するということで、私も大変楽しみにしております。」

と開会の辞を述べました。

続けて行われた基調講演「国民のライフパフォーマンスの向上に向けた取組」には室伏広治さんが登壇。

「2009年くらいに、ヘルニアで整形外科の専門医から、“もう競技には参加できません”と言われました。しかし、その後医学療法士の方に相談し、身体の癖や問題についてアプローチするべく、自然を取り入れた野生的なトレーニングを実践し、37歳でロンドン五輪で銅メダルを獲得しました。」

と自身の経験を交え、近代的なトレーニングも大切であるものの、一方で感覚的なものも失わないことが大切で、それが長く競技を続けていく上で重要であると語りました。

「食事や睡眠、コーチング方法といったトップアスリートから得ることができる知見を、国民の健康・ライフパフォーマンスに寄与していくことが重要であると考えています。」

と続け、今後もスポーツや医学・サイエンスなどによって開拓されていくものがまだまだあるのではないかと、スポーツ界の発展だけでなく、そこからフィードバックされたものが国民のライフパフォーマンス向上に役立つと述べました。

 

それぞれのテーマで各界のスペシャリストらが議論

最初の講演は「Sports Doctors Network、ノーベル賞、癌と食」というテーマで、SDN Asia-Pacific代表の山田早輝子さん、経済学者の成田悠輔さん、ノーベル財団理事長、前ノーベル賞会長のCarl-Henrik Heldin教授の3名が登壇。

Heldin教授は、ノーベル賞の歴史などを紹介し、続けてがんと食品の関係性について、

「生涯を通してがんになるリスクは上下します。化学物質によってDNAがかく乱されることで、発がん性物質が発生するわけです。一番がんになるリスクが高いものは喫煙なのですが、それ以外にも大気汚染などのほか、食事では赤身肉を食べ過ぎたり、揚げ過ぎたものを食べたり、アルコールの摂取のし過ぎなども発がんのリスクがあるんです。」

と、食べ物とがんを発症するリスクについて語りました。

成田さんは、

「食や健康などに関しては、政府の役割はすごく大きいと思っています。理由は2つあり、1つは“分かっていてもやめられない”ということ。喫煙やアルコール摂取などはなかなかやめられないという問題がありますよね。個人の意思に委ねても解決しなかったからこそ、政府は税金をかけたりゾーニングみたいなことをずっとやってきたんです。」

と政府がルールを設けることで、際限のない服用をコントロールしていると解説。

「もう1つの問題は、そもそも“理解すること”がとても難しいということ。食の健康への影響など、その効果を本当に科学的に検証するってのは、ものすごく難しいもの。人生全体への影響を図ろうとすると、少なくとも数十年ぐらい待たないといけないですからね。」

と、調査にも非常に時間がかかり、そもそも理解することへのハードルが高く、政府が大きな役割を担っているのだと語りました。

また「エリートメディシンの一般活用と宇宙医療の未来」と題した講演には、宇宙飛行士の山崎直子さん、CIC Japan会長/A.T.カーニー日本法人会長の梅澤高明さん、レアル・マドリード メディカルアドバイザーのNiko Mihicさんが登壇。

山崎さんは宇宙飛行士の経験から、

「私たちは、緊急人工呼吸であったり、心臓マッサージであったり、怪我をした時に傷口を針と糸で縫合する技術など、一通りのものを習うことになります。国際宇宙ステーションからは24時間以内に地球に戻ることができますが、月や火星といった場所まで活動する範囲が広がっていくと、数日から数ヶ月かかることもあるでしょう。そうした中では、緊急医療がより課題になってくると考えられています。」

と、宇宙空間での緊急医療の重要性について語りました。

一方でMihicさんは、

「自分が食べたものが、体にどのような影響を及ぼしているかを理解することは重要です。最新のスポーツ医療のノウハウを活用することで、その幅は大きく広がると思います。」

と、トップアスリートたちを模範として、それを一般の方に対して普及させることの重要性について述べました。

また、講演中には“我慢しないプラントベース”オーガニックサブレ「Sablé de Tokyo」を共同開発した、フレンチレストラン「été」オーナーシェフの庄司夏子さんも登壇し、商品開発や商品に込めた想いなどをコメント。

梅澤さんは、

「本当に共通点が多くて、ある意味で極限状態あるいは最先端で行われている様々なプラクティスというものは、実は我々一般人にとっても学べること、応用できることが本当に多いんだなというのを改めて感じました。」

と、講演を総括。

また、当日は他にも元サッカー日本代表の鈴木啓太さんやテニスプレイヤーの伊達公子さん、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんなどが登壇し、多様なテーマで講演を行いました。

Sports Doctors Network:https://www.sportsdoctorsnetwork.com/

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