太って見える原因にもなってしまう体のむくみ。体内の水分バランスを整えてむくみを解消する栄養素といえばカリウムですが、夏は汗をかくことでカリウムが失われがちです。そこで、管理栄養士であり、産地直送の八百屋さん「三茶ファーム」の店長・佐々木碧さんにカリウムが豊富な果物について聞いてみました。選び方やアレンジメニューも合わせてご紹介します。
【1】メロン スイカの3倍あるカリウムで余分な水分を排出
夏のデザートの定番であるメロンにはカリウムが豊富に含まれています。利尿作用を高める果物といえばスイカを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、メロンのカリウムは、スイカの3倍におよびます。
また、メロンの果糖やショ糖といった糖分は、体に吸収されると素早くエネルギーに変わるため、夏バテの回復にも役立ちます。
メロンには、青肉と赤肉のものがありますが、老化防止に役立つβカロテンが豊富なのは、赤肉メロンのほう。カットしたものを購入するときは、果肉のオレンジ色が濃いものを選びましょう。
メロンは冷やしすぎると食味が落ちるといわれています。よい香りがする食べ頃になるまでは常温で追熟させて、食べる数時間前になったら冷蔵庫で冷やして食べてください。
甘みが足りないと感じるメロンは、ジュースにするのもおすすめです。牛乳のほか、蜂蜜やメープルシロップなどで甘みを加えてミキサーにかければ、むくみ解消にも役立つジュースのできあがりです。
【2】キウイフルーツ むくみ解消だけでなく、美肌効果にも期待
キウイフルーツもカリウムを含んでおり、むくみの解消が期待できる果物です。国産ものは12~4月が旬ですが、ニュージーランドを中心とした輸入ものが多く出回っていることもあり、季節を問わず入手することができます。
キウイフルーツは、カリウムのほか、抗酸化に役立つビタミンCとビタミンEが豊富。肌の老化防止を促して美肌へと近づける効果があります。
キウイフルーツは、サラダの食材としても活躍します。相性がいい食材は、ホタテなどの魚介類や蒸したチキンなどのお肉。また、キウイフルーツをすり下ろしてドレッシングにするのもおすすめです。
また、タンパク質を分解する酵素であるアクチニジンが含まれているのもキウイフルーツの特徴です。そのままお肉料理の前後に食べたり、お肉料理のソースにしたりすると、タンパク質の分解をサポートして胃もたれしづらくなります。
【3】パッションフルーツ 女性に嬉しいトロピカルフルーツ
“神秘の果実”とも呼ばれるパッションフルーツは、カリウムが豊富で体内の余分な水分を排出してくれます。また、葉酸をはじめとしたビタミンB群を多く含んでいるのも魅力の一つ。これらは皮膚や粘膜を保護して、きれいな肌へと近づける役割を持っています。さらに増血作用もあるため、貧血が気になる女性には頼りになる果物です。
パッションフルーツはブラジル原産ですが、日本では、小笠原母島や沖縄などで栽培されています。食べ頃を見極めるポイントは、独特な紫色の皮。シワが寄ってくると酸味が弱くなり食べ頃のサインです。実を半分に割ったら、スプーンで種ごとすくって食べます。特有の甘酸っぱさは、トロピカルフルーツならでは。そのまま食べるほか、メープルシロップを加えた炭酸水で割ると、夏にぴったりの爽やかなドリンクになります。
むくみの解消に役立つ果物3選、いかがでしたか。薄着になる季節に向けて、手軽に食べられる果物で気になる体のむくみを解消してみてはいかがでしょうか。