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若きオーナーたちの愛車約140台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION 2025 ~若者たちのカーライフ~ 』


2025年4月20日、横浜赤レンガ倉庫で開催された「YOKOHAMA CAR SESSION2―若者たちのカーライフ―」は、35歳以下の若者を対象としたオールジャンルのカーイベントです。イベントには国産車から輸入車、旧車まで幅広い車種が140台以上集まりました。若者たちは珍車やマイナーモデルを所有し、オリジナリティ溢れるカーライフを楽しんでいる様子がうかがえます。この記事では、マツダポーターやプジョー106GTiといった個性的な車両のオーナーたちのエピソードを通じて、現代の若者が自身の好みを追求する姿勢が強調されています。特に、これまでのスピードやステータスへの憧れよりも、独自のスタイルを重視する傾向が見られました。ライターは、このような若者たちがこれからのカーライフをより豊かにしていくことを期待しています。

去る2025年4月20日(日)、横浜赤レンガ倉庫にてカーイベントが開催された。「YOKOHAMA CAR SESSION2―若者たちのカーライフ―」と名付けられたイベントは、車両の国産、輸入車、旧車のカテゴリーを持たないオールジャンルイベントとして幅広い枠のなかで行われる。縛りごとはただひとつ「年齢」である。 今回で2回目を向かえた同イベント、参加資格が35歳までの若者に限るというもの。取材をする筆者の年齢を考えるとなんとも耳の痛い資格制限ではある。もっとも、規定以上であっても出店者や協賛者としてであれば参加ができる。 それにしても思い切ったレギュレーションだ。とはいえ、考えてみれば多くのイベントで主催者としてお会いする多くの方々は、いい年齢であったりすることがほとんどだ。それであってもそうした主催者もかつては若手であったはずなのだ。そう、世にいうオヤジたちは追いやって自分たちが立ち上げてやる。そんな若者3人が中心になってはじめたのが「YOKOHAMA CAR SESSION」なのだ。 彼らは過去にも若手中心で行うカーイベントを行い、旧い欧州車などを自分の足として走らせてきた。その経験が実を結んだイベントともいえるだろう。実際出展しているカーショップや自動車関連企業の方々も彼らを子どものころから知っているので、半ば親目線のように見守り出展されている方もいる。 ■過去を振り返り、現代を見て取る 会場にはイベントタイトルの描かれた幕を横目に主催者の車両3台が並び、そこから左右と後方に参加車両が広がっているその数実に140台以上!これが若さか・・・。 開催は9時からとなっていたのだが、筆者が入場の画を撮りたいと早めに現地入りしたにも関わらず、すでにかなりの台数が整列していた。そのバリエーションも、いわゆる旧車をはじめとして、ネオ・クラシックと呼ばれる80年代後半から90年代の車両を中心に新車の高級車に至るまでと多種多様だ。 筆者の時代には20年以上前のクルマなどかなり意を決して購入しないととても所有できなかったものだが、最近はなかなかに思い切った買い物ができるようだ。これには過去と現在の環境の違いもあるのかもしれない。 今の彼らの年齢のころ、筆者たちの周囲にある旧車と呼ばれるクルマはキャブ車であったり、エアコンなどは皆無なクルマも多かった。ましてや今の旧車レベルの年代といえばもはや戦前車ということにもなりかねない。なるほど、そう考えれば90年代の車両が中心の彼らはかつてほどはさまざまな我慢をしながら乗り続けるということは少ないのかもしれない。とはいえ、苦労がないのか?といえばそんなことはなく、もちろんかつての我々同様、あるいはそれ以上に苦労をしながら維持に努めていることは想像に難しくない。 ■型にはまらないカーライフ 会場を見渡して感じるのは、筆者のよく知るイベントと「YOKOHAMA CAR SESSION」とでは少しイメージが異なっている点だ。同じオールジャンルでもメーカーや国、車種ごとに並んだりスポーツ色が出る傾向があるといったことが特には感じられない点だ。 というよりは、ミニやシトロエン2CV等の定番車両は数えるほどしかなく、代わりに点在するのが「よくあったな〜」とうなってしまうような珍車やマイナーモデルである。ボルボやサーブが列をなしてやってくるなど、メーカータイアップイベントでもないとなかなかお目に掛かれないかもしれない。 今回はそんなあまりクローズアップされてこなかったであろうクルマの話をオーナーから伺ってみた。 広島から参加のマツダポーター。かれこれ12年は所有しているというオーナーは、このクルマでは初参加になるという。まさかこれで広島から?との問いにフェリーでこちらまで来て自走ですとのことだ。帰路はさすがに今日中に戻るので新幹線で帰宅して翌週に取りに来るという。この意気込みがすばらしい! メタリックのワインレッドが目を引くパルサーEXA。それもキャノピーモデルはどれほど残っているのか?希少な1台であろう。手に入れて5年ほどというオーナーは昔、父親が乗っていたことからその影響だと語ってくれた。もっとも、ご本人が物心ついた頃には、周辺パーツのみが残されていただけだったという。しかしながら、その残った部品はしっかりと有効活用されているようだ。 出展者としてのエントリーだが、とはいえ変わり種に違いないのがこちらのU11型ブルーバードだ。SSSモデルなら“いかにも”なのだがこの個体は「SLX」というスタンダードモデル。購入時は外装も機関もお世辞にもいいとはいい難いコンディションだったそうだ。その状態からコツコツと直して、今では自社のTシャツのプリントにすらなるお気に入りになったという。 余談だが、こちらで出展されていたのは「H2C」というショップのドライバーズウェア。耳慣れない商品だが、話を伺うとウェアの肘や膝の部分にアクションプリーツとでもいうのだろうか、襠(マチ)が付けられており、厚く固い上着であってもステアリング操作がしやすいように加工がしてある。バイク乗りにライダースウェアがあるようにそうしたウェアが一着クローゼットにあってもいいのかもしれない。 筆者も同じクルマに乗っていることもあり、つい声を掛けてしまったのがこちらのプジョー106GTiのオーナーだ。ご自身で整備を行うオーナーは、自分の工場で仕事をしているメカニックでもある。話を伺うと、打てば響くかのように答えが帰ってくる。 若いのに本当にこのクルマをよく知っていると思っていたら、川崎の有名ラテン系ショップのご子息とのことで、子どものころから見知ったクルマだという。なるほど。こちらよりもよほど専門家といえるだろう。他にもクルマは持っているが、106に乗っているとクルマでつながる交友関係が増えることが多いので楽しいと語ってくれた。 京都から参加されたというルノー19。購入してまだ1年ほどだそうだが、シトロエンVISA(ヴィサ)を所有しながら並行して購入したという。関西に転勤してきた友人から話を持ちかけられて今に至っているとのことだ。 トラブルもあるが、とにかく走りが安定感があり、そこが気に入っているとのこと。現在は主にディーラーでで診てもらっているが、しっかりこのクルマを診てもらえそうな工場を探しているという。 会場内にはアストンマーティン ラピードやレクサスLSなども参加していたが、ラテン車のフラッグシップはこの1台だけだったのがアルファ ロメオ 166だ。オーナーはすでに5年も乗り続けているが、いまだにこの細くシュッとしたフロントフェイスが気に入っているとのこと。近年メッキギラギラの押し出しの強いグリルでないところがイタリアンの粋を感じさせる。 ただ塗装が特別色だったこともあり、その回転半径の大きさから狭い道はできるだけ避けるようにしたり、パーキングでは可能な限り他のクルマが来ないよう、遠くにひっそりと停めているとのことだ。 ■かつてそこにあったもの、これから湧き上がってくるもの 多くのイベントで国籍縛り、メーカー縛りや中には同一色の括りで集まるクラブやイベントを見てきたが、「年齢制限付き」のイベントにはは筆者も初めてお邪魔したかも知れない。面白いのはそうした試みから見えてきたこともあると感じている。感じているというのは、筆者はとっくに参加資格を失効した人間である上、それが本当にその通りであるかはわからないからだ。 世にいう「ジェネレーションギャップ」とか「世代間の隔たり」といったものではなく、使うものさしが違うのではないか?そう思わせるのだ。 今回筆者が話を伺ったオーナーのクルマはどこか王道ではなかったり、珍車の域にあるような部分を持つモデルを中心に話を伺った。それは確かだ。しかしながら、多くが定番と呼べるクルマよりも個性が優先されるモデルが多く感じられたからだ。 かつて自分たちはカテゴリーとして求めたのはスピードであったり、ステータスであったり「どこか今、流行ってるね」といった具合に、皆が同じ方向を向きやすい部分があったのではないだろうか。そう思えてならない。 このイベントで参加した彼らはそうした部分にとらわれず「各々が気に入ったから、思い思いに手にしていたら集まった時にこうなりました」の表れに思える。 それが良いか悪いかではない。 筆者の世代は同じ方向を向くことで大きな熱量を発していた。現代の35歳以下の熱量が個々の個性化に熱を帯びているということであるのだろう。 どちらもクルマに掛ける情熱は変わらない。いずれ新世代の彼らが、筆者たち年配側も巻き込んでより大きな熱にしていってくれることを期待してやまない。 [ライター・カメラ / きもだこよし]       ...続きを読む
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