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なぜスバルファンだけがスバリストと呼ばれるの?スバルの持つ独特の世界観に迫る


「スバリスト」と呼ばれるスバル車の愛好家。ライナップが変わり、乗っている車種が変わってもスバリストは熱狂的なスバルファンであり続けます。自らをスバリストと呼び、なぜこれほどまでにメーカーをリスペクトするのか。スバルの歴史を紐解くことで、その理由が見えてきました。
スバル好きだけに与えられた称号スバリスト

スバルが好きな人を呼ぶ愛称として、「スバリスト」という言葉をよく聞きます。一方で、トヨタ好きの人をトヨティストやホンダ好きの人をホンディストとは呼びません。
スバル好きだけに愛称がつけられている理由は、スバルが持つ高い技術力に裏打ちされた独特の世界観があるから。その高い技術に裏打ちされた唯我独尊の姿に惹かれ、スバルには熱狂的なファン=スバリストが存在するのです。
航空機メーカーだった異色の経歴
スバルは会社の生い立ちから他のメーカーと異なる背景を持っています。トヨタは一大織機メーカーとして確立していた財力を背景に、事業の多角化の一貫として自動車産業に参入。ホンダや日産は、そもそも自動車メーカーとして出発しました。一方でスバルは、もともと中島飛行機という軍用機製造の航空機、航空エンジンメーカーでした。世界でも有名なゼロ戦をもっとも多く製造したのが中島飛行機です。(設計は三菱)
 つまり、スバルは自動車産業に参画する以前から、世界で戦えるエンジン製造技術を持っていたメーカーだったのです。中島飛行機は戦後GHQにより解体されてしまいますが、残った技術者たちはわずか2年で国産スクーターを開発。日本での自動車産業黎明期には、他社と異なる水平対向エンジンを主軸に置くなど、独自性のある高い技術力は現在まで脈々と受け継がれています。
水平対向エンジンで地位を確立
スバルの技術力の高さを示しているのが「ボクサーエンジン」と呼ばれる水平対向エンジンです。軽量コンパクトなのにハイパワーを誇るこのエンジンは、1966年発売のスバル1000に初めて搭載されました。
1,500cc並の室内空間をわずか1,000ccのエンジンで実現できたのは、水平対向エンジンの存在があってこそです。水平対向エンジンをベースに、スバルの開発陣は高い技術障壁をクリア。当時はトヨタや日産など、先行メーカーでさえ諦めていたコンパクトFF車両「スバル1000」を完成させました。
 航空技術産業の知見をいかして、ほかの国産自動車メーカーと違う独自路線で開発をしたことが、のちにスバリストと呼ばれる熱狂的な愛好家を生み出すきっかけの1つになったのです。
スバリストを生み出した水平対向エンジン

スバル車の特徴として、スバルファンのみならず広く認知されているのが、いわゆるボクサーエンジンと呼ばれる水平対向エンジンです。メーカーとしての独自性と高い技術力を示した水平対向エンジンによって、スバル全体の個性が決定づけられました。
ボクサーエンジンはスバルの代名詞
水平対向エンジンは、シリンダーを左右水平方向に配置したエンジンです。ボクサーが左右から打ち合う様子になぞらえて「ボクサーエンジン」とも呼ばれています。
直列エンジンやV型エンジンに比べ、エンジンの全高を低くコンパクトに設計できるのが最大の特徴です。さらに、左右対称に動作するためエンジン燃焼時の振動を打ち消すことができます。そして当然のことながら、振動が少ないエンジンにすることができます。
 一方で水平対向エンジンは、エンジンの構造が複雑化してしまうことと、広い搭載スペースが必要な点が大きなデメリットでした。高さは低くおさえられるものの、横幅が広くなってしまうためフロントに配置した場合、ステアリングの切れ角が限られてしまうという技術的なハードルがありました。
しかし、スバルは独自のパッケージングやユニークで合理的な発想よって、水平対向エンジンを成功させます。とくに初の水平対向エンジン搭載車となるスバル1000の存在は、後発メーカーながら日本の自動車市場に大きなインパクトを与えました。
レースシーンでの活躍が多くのスバリストを生み出した
低重心で振動の少ない水平対向エンジンの実力がもっとも発揮されたのがレースシーンです。とくに一定の生産台数のある市販車ベースでおこなわれる世界ラリー選手権(WRC)では、19年間でドライバーズタイトルとメイクスタイトルをそれぞれ3度獲得しました。
なかでも1995年には、ドライバーズタイトルとメイクスタイトルをW受賞。これまで以上にコアなスバルファンを獲得し、スバリストという言葉が広く認知されていくきっかけにもなりました。
スバリストはメーカーの姿勢に対するコアなファン(まとめ)
スバリストは特定の車種のファンではなく、スバルというメーカーそのもののファンのことを指します。かつてはゼロ戦を作っていたという会社の成り立ちや、高い技術力とユニークな発想による開発力のすべてをひっくるめて魅力的だったからこそ、「スバリスト」が生まれたと言っても過言ではありません。
 トヨタや日産にももちろんコアなファンはいます。しかし、AE86やGT-Rなどキャラクターの強い特定車種に対してのファンといった性格が強いため「スバリスト」のような言葉は生まれませんでした。
 また、トヨタや日産、ホンダといった大手にはない希少性がスバル愛好者の結束をより強めたという部分もあります。たとえば、駐車場にスバル車がとめられていると、次に入ってきたスバル車は隣に駐車するという「スバルの法則」は、オーナー同士の連帯感の強さを示す言葉です。
 
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