趣味やジムでボルダリングに取り組まれている方の中には、施設内だけでなく家でもボルダリングを楽しみたいと考えている方が多いのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では、ボルダリングウォールをDIYするための知識として、ウォールの作り方からDIYに必要な準備、作る際のコツについてご紹介します。
DIY初心者の方でも作れる方法を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
□ボルダリングウォールをDIYするなら作り方は2つ!
ボルダリングウォールをDIYする方法は大きく分けて2つあります。
1つは木材を使った方法、もう1つは単管パイプを使った方法です。
ここでは、ボルダリングウォールをDIYする2つの方法について、それぞれ特徴とメリット・デメリットを解説します。
1:木材を使った方法
木材を使った方法は、比較的安価で、ホームセンターで手に入りやすい材料で作れる点が特徴です。
また、壁に直接打ち付けて作業が行えるため、スペースを有効活用できます。
・木材を使った方法のメリット
・壁に直接打ち付けて作業を行えるため、スペースを広く使える
・材料がホームセンターで揃うため、比較的簡単に作れる
・木材を使った方法のデメリット
・前傾壁をはじめとする、角度の微調整が必要な作業が難しい
・壁に穴を開ける必要がある
2:単管パイプを使った方法
単管パイプを使った方法は、木材に比べて強度が高く、前傾壁をはじめとする角度をつけた壁面を作りやすいメリットがあります。
また、壁に直接穴を開ける必要がないため、賃貸住宅でも設置できます。
・単管パイプを使った方法のメリット
・前傾壁をはじめとする、角度の調整が必要な壁面を作りやすい
・壁に穴を開ける必要がなく、設置後の増設や解体が簡単に行える
・単管パイプを使った方法のデメリット
・単管パイプの切断が難しい
・骨組みに多くのスペースを使う
・材料費が高くなる
□ボルダリングウォールのDIYに必要な準備と作り方
ボルダリングウォールのDIYに必要な道具と材料をリストアップしました。
ここでは、それぞれの道具や材料の役割と選び方を解説します。
1:必要な道具
・インパクトドライバー
2×4材にボルダリング用ボードを取り付ける時、ボルダリング用ボードにホールドを取り付ける時、ホールド用の穴をあける時に使います。
・のこぎり
2×4材を切断するときに使います。
・メジャー
木材のサイズを測る時に使います。
・鉛筆
木材にしるしを付けるときに使います。
・ハンマー
爪ナットをボルダリング用ボードに打ち付ける時に使います。
2:必要な材料
・ベニヤ板(サブロク板910mm×1820mm×2枚)
厚みは18mmのものを選びます。
ボルダリング用ボードになります。
・2×4材(1820mm×10本)
ボルダリング用ボードの補強と土台になります。
・コースレッド(50mm×100本)
2×4材にボルダリング用ボードを取り付ける時に使います。
・M10ボルト(20本)
ホームセンターやインターネット上の通販サイトで取り寄せられます。
ボルダリング用ボードにホールドを取り付ける時に使います。
・爪ナット(20本)
M10ボルトと同じく、ホームセンターやインターネット上の通販サイトで取り寄せられます。
ボルダリング用ボードにホールドを取り付ける時に使います。
ホールド(20個)
M10ボルト・爪ナットと同じく、ホームセンターやインターネット上の通販サイトで取り寄せられます。
ボルダリング用ボードに取り付けます。
3:作り方
1:ボルダリング用ボードの作成
はじめに、ベニヤ板の縁を2×4材で補強し、2枚のパネルを作ります。
パネルを地面に寝かせ、縦に並べてコースレッドで留めます。
直径12mmの木工用ドリルをインパクトドライバーに取り付け、寝かせた板にホールド取付け穴を空けます。
穴の位置はボルダリングウォールの使用者の身長に合わせて選びましょう。
穴を空けたら、2×4材が取り付けられている面に爪ナットをハンマーで打ち付けます。
M10ボルトを使って逆の面にホールドを取り付けたら、ボルダリング用ボードの完成です。
2:土台の作成
ボルダリング用ボードの左右最上部から地面に向かって斜めに2×4材を2本取り付けます。
2×4材と2×4材をコースレッド1本で留めます。
これで、2本のつっかえ棒に支えられた形でクライミング用ボードが立っている状態のものが完成します。
3:傾斜の調整
あまり垂直にすると倒れてしまうので注意が必要です。
傾斜が決まったら、先ほどコースレッド1本を使って留めた場所に左右それぞれ3本のコースレッドを追加して固定します。
4:つっかえ棒同士の固定
つっかえ棒となっている2×4材同士を別の2×4材でつなぎます。
それを地面に接したクライミング用ボードに2×4材を使ってつなげて完成です。
□ボルダリングウォールに付けるホールドの選び方
ボルダリングウォールに付けるホールドには、ボルトオンホールドとスクリューオンホールドの2種類があります。
ここでは、2つのホールドの種類について、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
1:ボルトオンホールド
ボルトオンホールドは、ボルトとナットで壁を挟み込むタイプのホールドです。
形状や大きさのバリエーションが豊富で、取り付け後の位置や角度を簡単に変えられます。
クライミングジムで使われているホールドのほとんどがボルトオンホールドです。
・ボルトオンホールドのメリット
・形状や大きさのバリエーションが豊富
・取り付け後の位置や角度を簡単に変えられる
・強度が高い
・ボルトオンホールドのデメリット
・材料費が高い
・取り付けに時間がかかる
2:スクリューオンホールド
スクリューオンホールドは、ネジで直接壁に取り付けるタイプのホールドです。
ボルトオンホールドに比べて安価に入手できます。
1:スクリューオンホールドのメリット
・単価が比較的安価
・ボルトオンホールドに比べて取り付けが簡単
・スクリューオンホールドのデメリット
・形状や大きさのバリエーションが少ない
・取り付け後の位置や角度を変更できない
・強度が低い
□ボルダリングウォールをDIYで作るコツ
ここでは、ボルダリングウォールをDIYで作る時に押さえておきたいコツをいくつか解説します。
1:合板はカットしない
ボルダリングウォールを作るにあたって、合板をカットしてしまうと、強度が落ちてしまう可能性があります。
必要なサイズにカットされた合板を購入するか、ホームセンターでカットしてもらいましょう。
2:無塗装がおすすめ
塗装すると、ホールドが滑りやすくなってしまう場合があります。
無塗装の合板を使用するか、滑りにくい塗料を選びましょう。
3:穴をあける際の木工用ドリルは必ず先三角を使用
先三角の木工用ドリルを使用することで、きれいに穴をあけられます。
先丸の木工用ドリルを使用すると、合板が割れてしまう可能性があるため注意しましょう。
4:爪付きナットをはめ込む方法
爪付きナットをハンマーで打ち込む際に、合板が割れないように注意が必要です。
木材の下に厚紙などを敷くと、割れにくくなります。
5:徹底的にやすり掛けをする
合板の表面をやすりで研磨することで、ホールドがよりしっかりと固定されます
やすり掛けを行うことで、使用時の滑りを防ぐ効果が期待できます。
6:ホールドはカラフルな方が遊びの幅が広がる
ホールドの色を組み合わせることで、遊びの幅が広がります。
お子様がいる場合はお子様と一緒にホールド選びを行っても良いかもしれませんね。
□まとめ
今回は、ボルダリングウォールをDIYするための準備から手順、ホールドの選び方から作る時のコツについてを紹介しました。
ボルダリングウォールは、DIYすることでご自宅でも気軽にボルダリングを楽しむスペースを作れます。
木材や単管パイプ・ホールドの種類など、今回の記事を参考に、ご自身やお子様の使用用途や年齢に合わせて適切なものを選び、安全に作業を進めてください。
今回ご紹介した内容が、ボルダリングウォールをDIYする時の助けになれば幸いです。
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