膵臓癌による死亡者数は、肝臓癌を抜いて第4位になりました。癌のなかでも専門家が口を揃えても危険というのが膵臓癌。早期発見が難しいことがその理由です。そんな膵臓癌の症状は、じつは血糖値の上昇として現れるのです。膵臓癌の症状を詳しく見ていきましょう。
膵臓癌の症状を発見する手がかり
私たちが食事をすると血糖値の上昇するため、インスリンが分泌されます。これは、血液中に糖が増えすぎると血管が傷つくことになるため。血糖値が上昇すると、膵臓のβ細胞はインスリンを分泌するのです。
インスリンはβ細胞から分泌される血糖値をコントロールするホルモンになります。インスリンの分泌によって血糖値は下降します。これが通常の血糖値の推移です。
ここで膵臓に癌が発生していると、癌は自分が成長するために大量の酸素を消費します。すると、膵臓のβ細胞は低酸素状態になってしまうのです。ここに膵臓癌の症状を早期に発見する手がかりがあります。
膵臓癌の症状は血糖値の急上昇
膵臓が癌のために低酸素状態になると、食事で血糖値が上がっていてもβ細胞がインスリンを分泌できなくなってしまいます。すると血糖値が急上昇して、糖尿病状態に…。これが膵臓癌の症状が血糖値の急上昇として出る理由です。
とはいえ、膵臓が低酸素状態になるほど膵臓癌の症状が進行しているにもかかわらず、痛みが出ないのはなぜでしょう? これは膵臓のインスリン分泌が弱まって血糖値が上昇することで、神経が砂糖漬けの状態になっているからです。
高血糖状態が続くと神経が傷つくため、痛みを感じにくくなるケースがあります。しかし、このタイミングで膵臓癌の症状が発見できれば、膵臓癌は切除可能。アメリカの研究では、膵臓癌と診断された85%の人が、数年前に血糖値が急上昇する症状が出ていることが明らかになっているのでした。
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