足がつる現象は水泳やマラソン、サッカーやテニスなどのスポーツ中だけでなく、寝ている間などにも発生。妊娠中の人にも多いほか、加齢とともに増えることも知られています。なかでも多いのが、よくつる場所がふくらはぎ。ふくらはぎがつるのはアキレス腱の腱紡錘に原因があるのです。
ふくらはぎがつることをこむら返り
足がつるという筋肉の痙攣は、ふくらはぎの腓腹筋という筋肉におきやすいもの。腓腹筋は外側頭と内側頭という2つの筋肉で構成されており、上は太ももの大腿骨から始まり、下はヒラメ筋と合わさってアキレス腱となっています。
その昔、ふくらはぎは「こむら(腓)」と呼ばれていました。このため、ふくらはぎがつることを「こむら返り」と呼ばれることがあるわけです。
筋肉には、強い負荷がかかったときなどの損傷を防ぐため、極度な伸張にブレーキをかける安全装置があります。そして、筋肉の縮みすぎをコントロールするのが腱紡錘です。
ふくらはぎがつる原因はアキレス腱
ふくらはぎがつる原因は、この腱紡錘の働きが鈍くなっていることにあります。このため、筋肉を調整するシステムのバランスが崩れて、筋肉の異常な収縮がおきてしまうのです。
具体的には、ふくらはぎの筋肉が緊張して縮むと、アキレス腱が伸びる構造になっています。通常なら、筋肉が過度に縮むとアキレス腱にある腱紡錘が伸びすぎを防ぐために、筋肉にそれ以上縮まないように指令を出すのです。
このとき、何かのきっかけで腱紡錘の働きが弱っていると足がつる原因となるわけ。腱紡錘が働かないため、縮んだ筋肉が異常に収縮を続けてしまって、足がつる状態となるのです。