「腹筋を割る」という表現はじつは間違い。腹筋は構造上、すでに割れている状態だからです。その割れた腹筋の上に脂肪がのっているために、表面がのっぺりしているだけ。腹筋を割る…と表現するより「浮き出す」が正しいでしょう。なぜ腹筋が割れているのか見ていきましょう。
腹筋を割ると表現されるのは腹直筋
腹筋を割ると表現されるときの筋肉は「腹直筋」と呼ばれています。腹直筋は肋骨から恥骨までを結んでいる長く平べったい筋肉。腹直筋は構造上、右と左の2本から成り立っています。
そして、左右の腹直筋がくっ付いている部分が「白線」。これが割れた腹筋のタテにスジを形作っています。
また、腹直筋のヨコのスジを形作っているのが「腱画」と呼ばれる腱です。腱画は長く平べったい腹直筋をヨコに区切ることで、短い範囲で収縮させる役目を果たします。腱画のおかけで腹直筋は、上部だけや下部だけを使う、もしくは全体を使って大きな力を出す…などのコントロールが可能なのです。
食事制限と有酸素運動が腹筋を割る
それでは、なぜすでに割れている腹筋が見えないのかというと、それは腹直筋の上に脂肪がのっているから。その脂肪を落とすことができれば、おのずと割れた腹筋が浮き出てくるのです。
このため、腹筋を割るために腹筋運動だけするのは大間違い。筋トレだけでは脂肪は減らないからです。腹筋を割るなら、食事制限と有酸素運動が有効。腹直筋にのった脂肪を落とすことが肝心なのです。
ちなみに、腹直筋の腱画には個人差があって、2つある人、3つある人、4つある人などさまざま。割合としては3つがもっとも多くて6割ほど。4つが3割、2つが1割といわれています。シックスパックといわれるとおり、腹筋は6つに割れるのが一般的ですが、8つもあれば4つもあるのでした。
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