褐色脂肪細胞を増やすためには筋トレだけをする

脂肪はエネルギーを溜め込みむものというのが常識。しかし、同じ脂肪でもエネルギーを消費する脂肪があるのです。それが「褐色脂肪細胞」。しかも、褐色脂肪細胞はトレーニングによって増やすこともできます。褐色脂肪細胞を増やすためには、有酸素運動なしで筋トレだけをするのが効果的なのです。

褐色脂肪細胞が発熱して体温を維持

人間は体温を一定に保つため、筋肉で発熱して体温を維持しています。寒いときに体が震えるのは、筋肉を発熱させるためなのです。しかし、赤ちゃんは筋肉が未発達であるため体温を保つことができません。

そこで登場するのが褐色脂肪細胞です。体を震わせずに褐色脂肪細胞が熱を作り出して体温を維持するのです。ただし、褐色脂肪細胞は大人になると大半は減少してしまうと考えられてきました。

通常の脂肪細胞は白色脂肪細胞といい、ご存じのとおりエネルギーを蓄積します。褐色脂肪細胞は鉄を含んでいるために茶色になっていて、脂肪細胞でありながらエネルギーを消費する働きをするのです。

褐色脂肪細胞は、寒冷刺激によって増加します。寒い季節を過ごすためには、熱を作り出す必要があるからです。ちなみに褐色脂肪細胞は、冬眠動物にも豊富に多く存在しています。

その褐色脂肪細胞が運動刺激によっても増やすことが可能。筋肉由来のホルモンであるイリシンには、白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変える働きがあります。そして、イリシンを分泌させる運動が筋トレ。しかも、有酸素運動なしで筋トレだけをするのが効果的です。

というのも「60分の筋トレ・60分の有酸素運動・各30分の筋トレと有酸素運動の組み合わせ」の3つの運動で血中イリシン濃度を比較。すると、もっとも高い数値を示したのが60分の筋トレだったのです。

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