以前と比べてダイエットや栄養バランスなどの情報が溢れているため、アスリート自身の食事に対する意識も高くなっているのが現状。そんなアスリートの食事の基本が「糖質・タンパク質・野菜」のバランスを考えることです。なかでも、大事なエネルギー源になる糖質は欠かすことができません。
アスリートの食事で糖質は大切
糖質制限ダイエットの流行もあって、アスリートのなかには体型を気にして食事で糖質制限をする人もいます。とはいえ、糖質は大事なエネルギー源。糖質はグリコーゲンという形で蓄えられます。
そして、グリコーゲンの差によるサッカー選手の試合中の動きを比べてみると、いかにアスリートの食事に糖質が大切かわかるでしょう。グリコーゲンが多いと歩行が約3km、ジョグ&スプリントが約9kmでした。
しかし、グリコーゲンが少ない場合は歩行が約4km、ジョグ&スプリントが5kmほどという結果。グリコーゲンが少ないと走る時間が減るだけでなく止まっている時間も増えてしまうのです。
アスリートの食事は帳尻合わせ
アスリートの食事で1日に必要な糖質の量は、やや幅がありますが「体重×(5~10g)」で計算できます。70kgの体重の選手なら、数値の真ん中をとって「70×7.5」で500gほど。ご飯1杯の糖質量が55gですから、ご飯9杯分にもなるのです。
とはいえ、ご飯だけでこれだけの糖質を摂るのは難しいもの。そこで、アスリートの食事では1食あたりのご飯は1杯にして、ほかはフルーツからの糖やゼリー飲料、オレンジジュースなど、小分けにして糖質を摂っていくのがコツです。
また、アスリートの食事の栄養バランスは1週間単位で考えるのもポイント。365日、朝昼晩、バランスよく栄養を摂るのは難しいでしょう。そこで、当日に糖質が少ない食事をしてしまったら、翌日にそのぶん糖質が多い食事をするなど、1週間の中で帳尻を合わせます。あまり神経質になると、消化・吸収に影響が出るからです。
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