慢性膵炎は、腹や背中の痛みを繰り返し、膵臓の働きがゆっくりと弱まっていく病気です。慢性膵炎患者は7万人といわれますが、実際にはもっと多いと見られています。腹部の違和感はもしかしたら、膵臓の働きが弱まっていく慢性膵炎が原因の可能性があるのです。
膵臓の働きを弱らせる膵臓の炎症
慢性膵炎の患者は、厚生労働省の推計によると国内に約7万人。しかし、実際にはもっと多いと見られています。慢性膵炎は腹痛で受診しても胃腸の検査では見つからないためで、見つかったときには進行している場合が多いからです。
膵臓は消化酵素を膵液として十二指腸に出し、血液中には血糖を調整するインスリンを分泌します。慢性膵炎は、何らかの原因で活性化された消化酵素などによって膵臓自身に炎症が発生。膵臓の働きがゆっくり弱まっていきます。
患者の約70%が持つ膵石は、膵臓から消化酵素を十二指腸に送り出す膵管を詰まらせます。膵石は痛みを招き、膵臓の炎症を悪化。膵臓の働きを弱らせます。進行すると、膵臓がんになることもあります。
膵臓の働きが弱まる慢性膵炎かも
膵臓の働きが弱まる慢性膵炎では現在、膵石を体の外から衝撃波を当てて砕く治療が広がっています。手術と比べて体への負担は少ないものの、再発する確率が高いのが難点です。
そんな慢性膵炎は治らない病気だと思われてきましたが、近年は早く見つければ治すことができることがわかってきました。慢性膵炎は新しい薬が加わるなど治療の選択肢は増えているのが現状です。
腹部の違和感は、膵臓の働きが弱まる慢性膵炎が原因の可能性もあります。このため、早めに慢性膵炎の検査を受けるようにしましょう。慢性膵炎の検査は、超音波内視鏡検査ができる医療機関で受けられます。
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