東北大学大学院農学研究科が、国民健康・栄養調査に基づいて、現在の日本食と過去の日本食を比較した実験があります。昭和35年と昭和50年、平成2年、平成17年の食事を比べたものです。すると、内臓脂肪の蓄積を予防できたのが昭和50年代の食事なのでした。詳しく見ていきましょう。
内臓脂肪が少ない昭和50年の食事
この実験の被験者となったのはネズミ。ネズミに好き嫌いが出ないよう、ご飯を均一に粉末状にして実験しました。それぞれの時代の食事をネズミに与えたところ、ある時代の食事が長生きして内臓脂肪が少なかったのです。
詳しく見てみると、その時代の食事は内臓脂肪の蓄積を予防できていて、加齢による脂質代謝の異常が少なかったといいます。それが昭和50年の食事。すなわち、昭和50年代の食事は内臓脂肪の蓄積を予防できるのです。
それぞれの時代の食事を分析してみると、昭和35年の食事はご飯が多くておかずが少なく、塩分が多いのが特徴。平成2年の食事は食の欧米化の影響で乳製品や肉類が多く。野菜が少ないのが特徴です。
内臓脂肪の蓄積を予防できる秘密
平成17年の食事は肉類や油脂類が多く、ご飯が少なくておかずが多いのが特徴でした。そして、内臓脂肪の蓄積を予防できる秘密が隠された昭和50年代の食事は、和食を中心とした一汁三菜が基本です。
小鉢には野菜や豆類が並び、必ず汁物がつくことでご飯の食べすぎを防ぎます。メインのおかずは高たんぱくな魚をたっぷり。肉は具材の1つとして入ったおかずとして食べるくらいで十分です。
とくに、忘れてはならないのが酢の物。当時はまだサラダが普及しておらず、その代わりにサッパリとした酢の物を食べていたのです。酢の物には食物繊維が豊富な海藻類がたくさん入っているうえに、酢の健康効果も期待できます。
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