高血圧症の患者数はおよそ4,300万人。いまや日本人の3人に1人は高血圧症といわれています。それでは、そもそもどうして血圧が高くなるのかご存じでしょうか? また、1日のうちで血圧を測る一番よいタイミングとはいつなのでしょうか? そんな高血圧のメカニズムを見ていきましょう。
高血圧症の原因で知られている塩分
高血圧症とは、血管の壁にかかっている圧力が高い状態のこと。現在は上が140mmHg、下が90mmHg以上だと高血圧と診断されます。侮るなかれ、もちろんれっきとした病気。そして、高血圧症の原因でよく知られているのが塩分の過剰摂取です。
じつは血管には無数の小さな穴が開いていて、その穴を通して血管と細胞の間で水分が行き来しています。その水分量をコントロールしているのが塩分。塩分には水分を引き寄せる働きがあるため、血液中に適量の塩分があれば血液中の水分量も適量となり、正常な血流が維持されます。
しかし、血液中の塩分が多すぎると引き寄せられる水分の量も多くなってしまい、血液の量が増加。結果、血管にかかる圧力が高くなってしまいます。これこそが高血圧症の状態なのです。
高血圧症の人が血圧を測るタイミング
1日のうちで血圧を測る一番よいタイミングは、朝起きた直後と昼ご飯を食べた直後、夜お風呂に入った直後のどれでしょう? 正解は「朝起きた直後」です。
じつは血圧は1日のうちで上がったり下がったりと変化しています。血圧の日内変動のグラフを見てみると、朝起きる前にだんだんと上昇して午後にピーク。その後は徐々に下がっていき、夜眠っている間にもっとも下がります。
さらに、食事をすれば血圧は上がり、お風呂に入れば血圧は下がるもの。日々の活動によっても血圧は上下します。そして、毎日同じ条件で測定できるのが朝起きた直後というわけです。高血圧症が心配な人は、朝起きた直後に加えて、夜寝る前の1日2回、同じ時間に血圧を測るとをオススメします。