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野村萬斎がスポーツ新聞のインタビューで断言!「東京五輪開閉会式を簡素化する」発言に大共感!!


狂言師であり、来年開催が予定されている東京五輪の開閉会式の演出を総合統括する野村萬斎(54)が、中日スポーツの単独取材に応じ、狂言とスポーツを重ね合わせながら、そのビジョンを語っていた。とてもとても、本当にすごくいいことが書いてあったので、ぜひ今日はここcitrusでも紹介しておきたい!

 
まず、「(新型コロナショックという)痛みを伴いながらも、やっぱり歓迎される式典じゃなければいけないし、コロナの中で、あえてやる式典を意義あるものにしたい。それが式典に関わる人間の思いじゃないか」と前置きしつつ、野村萬斎は

 

 
「皆さん(=世論)が言っているように(開閉会式は)簡素化する、シンプルにする」


……と断言する。「簡素化」「シンプル」──私はそこまで狂言には明るくはないのだけれど、どこか狂言の所作・動きにも通じる発想である……ような気がする。そして、総合統括を担当する者として、以下のような主観を付け加えてもいる。
 

 
「個人的には、いろいろな意味でコマーシャリズムがのった五輪を、元に戻すチャンスにしたらいいかなと僕は思っている。理念を再び取り戻す。五輪、パラリンピックをやる意味は何なんだと。この機会にそうなると素晴らしいのではないか。五輪自体はアスリートがしのぎを削る勝負の世界。優劣はつけるけど、人間として平等という理念が基本的にある。ただのお祭り騒ぎではない」

 

 
また野村萬斎は、1964年の東京五輪をあらためて見たときの驚きについても、こう述べている。

 

 
「運動会、甲子園と変わらない感じ。みんなが心を正して、折り目正しく礼儀正しく行進して、緊張感を持っていた。ブルーインパルスはあったけど、派手なアトラクションはなく」

 
私なんぞがこんなことを申すのはおこがましくもあるが、一言一句漏らさず、もう共感・共感・感動の嵐である! 新型コロナウィルスの蔓延がまだ(世界的に)収束を見せていないさなか、来年の五輪開催を危ぶむ声は日に日に増してきている。しかし、開閉会式から競技に到るまでの式典全体を(※「式典」というワードのチョイスも、じつに秀逸ではないか!)、野村萬斎が指摘するとおりに「大きな運動会」と解釈するなら、どうにだってやりようはあるではないか……とも思えてくる。いいじゃないか、無観客だって! テレビ映えしなくたって!

 
「狂言」なる伝統芸能は、本来、権力をひけらかす上司や大名などを茶化したりする要素も、多分に含まれているらしく、今の我々の実生活にも意外と置き換えやすいという。そういう意味で「狂言師はオールマイティ」だと、野村萬斎もインタビュー中で述べている。

 

 
「狂言には様式や型があるけど、人間を描写する一つのプログラムでもあるから、ちょっと現代劇用に変換することで、通用する。近似値が近い」

 
つまり、狂言師とは、時代の空気を敏感に感じ取って、それを今風にアレンジするのに最適な人材ということだ。まことにもってナイスな人選ではないか! 萬斎さん、来年を楽しみにしておりますm(__)m

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