最近、ここcitrusに寄せる原稿でも大いに引用させていただいている、良い意味でも悪い意味でも“話題のフック”として調理しやすい、男女の本音を楽しみながら学べる恋愛情報サイトであるそうな『オトメスゴレン』が、『男性から「手抜きだなあ」とがっかりされるLINEの返信9パターン』なるタイトルのコラムを配信していた。とりあえずは、その「9パターン」をすべて紹介しておこう。
(1) 既読になってから1日後に「了解!」と一言だけの返信
(2) 「時間があるとき誘ってね」と誰にでも言っていそうな返信
(3) 「だねー」「うんうん」と単調な返事だけの返信
(4) 「先日はお世話に…」などの、メールをコピペしたような定型文っぽい返信
(5) 毎回、スタンプが一つもない地味な返信
(6) スタンプだけをやたらと使った返信
(7) 即レスはいいけど、「えきでまってて」など全部ひらがなになっている返信
(8) 「ありがとう」など話が完結してしまう返信
(9) 「後で返す」など後回しにする返信
ほぼどれももらったことがあるパターンであり、また同時にほぼどれも何度か送ったこともあるパターンばかりだ。とくに(3)(4)(5)(6)(7)(8)なんかは、返信する際にわりと頻繁にやらかしがちだったりする。もちろん、悪意や他意はない。そのときの状況によって「たまたまそうなってしまった」だけである。
私もスマホデビューしたばかりのころは、コナをかけた女性から届くLINEの文体や、文章量の長短や、スタンプだとか絵文字・顔文字の比率……などに一喜一憂していた。でも、(よくやく?)去年あたりから、あえて気にしないように努めるよう心がけてきた。気にしないように努め続けていると、本当にあまり気にならなくなってきた。ああ、こーいうヒトもいるよな……と。
男女問わず、意中の彼女や彼からのLINEの返信に、つい敏感な反応を示す傾向の強い人たちは、「他人に期待しすぎ」だと私は思う。
申すまでもなくLINEとは「ビジュアル化された言葉のキャッチボール」であり、当然のこと相手がいなければ成立しない。そして、キャッチボールの相手には、球の速いヤツもいるし、山なりも球しか投げられないヤツもいるし、投げた球をすぐ後ろにそらすヤツもいるし、投げるごとに球をコネコネ持ち替えなかなか投げてこないヤツもいる。受けるときに一番気持ちいい胸元にズバッとくるストライクを投げてくれるケースのほうが、むしろ稀だろう。
せっかくオレが、アタシが精一杯の想いを込め、考えに考え抜いた渾身のLINEを送ったのに、返信は「ありがとう まださそってね」だけかいっ! そんな風に毒づきたくなる気持ちはよ〜くわかる。しかし、いくら相手がアナタにそれなりの好意を抱いていようとも、アナタの渾身のLOVE LINEに対し、同じ体裁と熱量のLINEを返してくれるとはかぎらない──それは相手の性格と生活環境から培われてきた、条件反射に近い“癖”のようなものゆえ、それを今さら「変えてくれ!」とせがむ、期待するのは傲慢、ヘタすりゃ「洗脳」以外の何物でもない。
ネット上には「気になるあのヒトが喜ぶLINE術」的なマニュアルが溢れかえっているが、「書くほう」ではなく「読むほう」のマニュアルがもっと必要なのではなかろうか。ただし、「そーいうヒトもいますよ」のひと言だけで完結してしまうのだが……(笑)。