ORICON NEWSによると、同社が毎年末に行っている恒例企画『男性が選ぶ“なりたい顔”ランキング』が先日発表され、第10回となる今年2018年、見事首位を獲得したのは、俳優の竹野内豊だった……らしい。
過去、福山雅治の5連覇による殿堂入り以降、向井理、木村拓哉、ディーン・フジオカ、竹内涼真らが1位を飾ってきたが、竹野内は歴代最高齢となる47歳で初の首位に輝いたという。
竹野内豊は、私の大好きな役者さんの一人であり、まだ髭に白髪が混じらず真っ黒だった40代のころ、一度だけ高田馬場の前歯が欠けたキャバ嬢から「オニイサン、竹野内豊に似てなくないですか〜」と言われたことがある私としても喜ばしいかぎりだ。
だが、同時に「え! なんで今さら竹野内豊」といった“意外さ”が頭をよぎったのも事実で、また同時に「近ごろの日本人男性の皆サンは、ちゃんと見るとこ見てるんだなぁ…」とも感心した。竹野内に票を投じた人たちのコメントは、以下のようなものである。
「誰が見てもイケメンだと思う顔」(北海道/30代)
「男らしく精悍な顔つきで理想的な男だと思うから」(東京都/50代)
「年をとっても老けたっていう印象がない顔なので」(千葉県/30代)
「歳を重ねていい感じだから」(東京都/40代)
さて。前記のなかで、とくに注目すべきなのは「年をとっても老けたっていう印象がない」といったコメント、そして「(私が)一度だけ高田馬場の前歯が欠けたキャバ嬢から『オニイサン、竹野内豊に似てなくないですか〜』と言われたことがある」という自慢話の箇所である。
ここ数年のトレンドと照らし合わせて客観的にジャッジすると、竹野内の濃くてハッキリとし(過ぎ)た典型的なソース顔は、どう考えても時代とドンピシャではない。あえて言うなら「目つき」と「朴訥な喋り口調」に一縷の“涼しさ”を指摘できなくもないが、トータルすればもう数十年も前にブームを終えた“暑苦しい系の顔”であることに間違いはない。
ただ、「濃くてハッキリとし(過ぎ)た暑苦しい系のソース顔」は、歳を取っても老けて見えづらい、どうにかハンサムをキープしやすい……つまり「長持ち」するのである。おこがましいながらも、世界中の全男性の顔をザックリ10パターンくらいに分類すると「竹野内型」に属する私が、まもなく還暦に差しかかろうとしている現在ですら、「ハンサムをキープする」って部分はまあ置いといて(笑)、それなりの若作りに耐えられるのもインド系、あるいは中東系や南米系の暑苦しい顔立ちだからにほかならない(頭にタオルを巻いて歩いていると、たまにインド人から母国語で話しかけられたりもする)。
これがたとえば“イマドキ風”のアッサリ顔である向井理だったらどうだろう? 仮に彼が一般人で顔面のメンテナンスを怠ったまま、あと10年も20年もしたら、絶対に単なるオッサン面になっちゃってますから! リアル50代のマッチとトシちゃん、どっちの顔になりたいかを想像すれば一目瞭然ではないか。
いずれにせよ、昨今の日本人男性の皆サンは、流行り廃れに惑わされず、冷静な視点で「長持ちするハンサム」をチョイスしているということだ。