夫の浮気が発覚、夫を問いつめると「おまえが悪い」と言われた。そして提案されたのは「刺激的な夫婦関係」。果たして妻は受け入れるべきなのだろうか。
■お互いに浮気を公認しよう
「夫の浮気がわかり、私は怒りまくって夫を責めたんです。すると夫は『セックスレスも長いし、お互いに浮気してもいいということにしない? そのほうが夫婦生活もいい方向に変わっていくと思う』と。夫の気持ちがわからず、私のことがもう嫌いなのかと聞いたら、『好きだし、もっと好きになるためだ』と夫は言うんです。私はショックで……」
表情を曇らせるのは、アキコさん(49歳)だ。結婚して22年、ひとり息子は遠方の大学に入ったため、ここ3年は夫婦だけで暮らしている。
「2度目の新婚みたいなつもりでいたけど、夫とはずっとセックスレスだし、あげく浮気相手と撮った写真を見つけてしまった。夫の真意がわからないんです」
夫は自分の浮気を許してほしいと言っているわけではない。お互いに浮気を公認し、それを慣れきった夫婦のスパイスとしたがっているのだ。
「そうまでしなければ夫婦を続けられないなら、私は離婚してもいいと言ったら、夫は『そんな簡単に離婚なんて言うな。オレは離婚する気はない』と。私のことを分身だと思っていると」
夫婦での結論は出ていない。アキコさんは日々、悩んだり考えたりしている最中だという。
■他人を入れたセックスを提案されて
やはり夫の浮気が発覚したスミコさん(45歳)。大学の同級生と卒業後すぐに結婚して22年。大学生と高校生の子どもたちがいる。
「自宅で商売をしているので、夫とはいつも一緒。そのせいか男女という意識がいっさいなくなってしまった。夫の浮気がわかったとき、夫は『きみがオレを拒否するからだ』って。裏切られた思いでいっぱいです。なのに夫が提案してきたのは、『誰かを誘って3人でセックスしないか』ということでした。男でも女でもかまわないって。夫は自分が他の女性としたいから、そんなことを言い出したのではないかと思うんです。何を考えているのかさっぱりわからない」
スミコさんの夫は、おそらく嘘をついてはいないだろう。妻ともう一度、男と女に戻りたい。40代後半になって、そんなふうに思う男性は少なくない。提案した方法は過激だが、人生も後半に入ったとき、「今までしてみたかった性的なこと」を実現したいと考えるものなのかもしれない。こういう話は数多く聞いてきた。
こういうケースはとことん話し合うしかない。夫の真意を聴き、自分の本音を話す。それこそお互いに少し理解が深まるチャンスなのだ。