若々しい肌を保つための真皮に着目したケアの重要性や、美肌に繋がる成分「プロテオグリカン」に関する研究結果が紹介された。
そんななか、今注目されているのが「PACE OF AGING(ペース・オブ・エイジング)」という概念だ。
「老化のペースには個人差があり、見た目が若い人は体内も若い」ことが近年定説となりつつある。
セミナーに登壇したウォブクリニック中目黒 総院長の高瀬聡子医師が紹介した調査結果も、その説を裏付けている。
ニュージーランドでは1973年に1,000人を対象として26歳から20年間追跡調査を行い、ヘモグロビンや心肺機能、ウエスト、ヒップの比率などのデータ19種類を解析した。
そこで1年間で生体的に何年老化するかを調べたところ、最もゆっくり老化した人は1年に0.4歳、最も老化した人が1年で2.4歳という大きな差が生じた。
1年で0.4歳しか老化しなかった人は、見た目も体内も若かったという。つまり、同じ年齢でも老化のペースが見た目や体に大きな影響を与えていると考えられる。
高瀬医師いわく「老化のペースは基本的には遺伝的要因が2、3割、環境要因が7、8割」。
ということは、環境要因をコントロールすることで若々しさをキープし、エイジングを遅らせることができるというわけだ。
では、ペースオブエイジングをゆっくりにするためにはどうしたら良いのだろうか?
その鍵を握るのは「細胞の活性化」だと答える高瀬医師。
具体的には、適度な運動や十分な睡眠と規則正しい食生活といった生活習慣をはじめ、美容医療やエステ、スキンケアなどの体の内側から細胞に働きかける方法が注目されている。
学術論文が多数報告されており、例えばコラーゲンドリンクは飲むことでシワ改善効果があることが証明されているという。
サプリメントやドリンクなどの経口摂取による効果が期待できる成分として、安藤氏が注目しているのが「プロテオグリカン」だ。
主に真皮層に存在する美肌成分の一種で、コラーゲン・ヒアルロン酸と同様に肌の弾力性維持・向上に関係。
美肌成分を細胞から生み出す成分として、近年研究が進んでいる。
このプロテオグリカンを2週間摂取することで「肌の弾力性が向上、美肌作用があることが明らかにされている」と語る安藤氏。
さらに、プロテオグリカンが線維芽細胞のコラーゲンとヒアルロン酸の生成を促進することも判明しており「今後ますます美肌効果が楽しみな成分」と期待を寄せていることをアピールした。
化粧品や健康食品原料メーカーである同社は、早くからプロテオグリカンの健康や美容効果に注目し、機能性を研究していた。
元々抽出方法が難しく大変高価な素材だったプロテオグリカン。
そこで弘前大学と角弘社(青森県)との共同研究により、郷土料理「氷頭なます」の調理法をヒントにして、サケ鼻軟骨から未分解プロテオグリカンを安価に抽出する技術を開発したという。
経口摂取ではシワ・たるみの改善、肌の弾力改善も確認されており、機能性表示食品も受理したことを明らかにした。
プロテオグリカンの魅力として「低摂取量かつ短期間で機能性を確認されていること」を挙げたワイズ氏。
内側から美肌成分を生み出し、肌の弾力改善に貢献できる成分として自信をもっておすすめできるとし、「ぜひプロテオグリカン入りの食品やサプリメントをお試しください」と締め括った。
【参考】
※一丸ファルコス株式会社
https://www.ichimaru.co.jp/research/proteoglycan/70