夏といえば海! 国内のマリンリゾートとして有名なのは沖縄や奄美諸島ですが、都内から約2時間で行ける離島・初島をご存知でしょうか?
外海なので海の透明度もかなり高く、ダイビングやスノーケリングの穴場スポットです。
今回は、毎年、家族で初島を訪れている私が、島旅ビギナーからリピーターまで楽しめる初島案内をお届けいたします。
1、初島ってどんな所?
伊豆半島沖の相模灘に浮かぶ初島は熱海港から定期船で約30分。 1周約4kmと小さな島で、島内にホテルはひとつ。宿泊施設は、他にPICA初島のコテージと民宿があります。
初島のおすすめポイントは、海も山も楽しめるところ。それも、子供から大人まで、水着になってもならなくても、日帰りでも泊まりでも、目的に合わせて様々なプランを組むことができます。
【海派】
海水浴/磯遊び/スノーケリング/ダイビング/釣り
【山派】
アスレチックコース: VOTAN(ボウタン)・SARUTOBI(サルトビ)
【プール派・お風呂派】
R-ASIA(屋外プール)/島の湯(海泉浴:お湯がしょっぱい)
【観光派】
初島灯台/龍神宮/初木神社/お初の松/磯内膳の墓/江戸城石切り場 など
【グルメ派】
- 漁師が経営する食堂街 ※メニューによっては要予約
- テラスレストランENAK(エナ)※BBQは予約制
- 島カフェ
※ハイライトは、PICA初島(旧:初島アイランドリゾート)内の施設です
島での滞在時間に合わせて、この中からいくつかチョイスして過ごすのが初島流。我が家は、「スノーケリング→島の湯」が基本で、年によって「食堂街で海鮮グルメ」を追加しています。※多くの飲食店が水着での来店NG
2、モデルプラン:スノーケリングの旅
ここからは、先日行った日帰り旅のレポートを。[取材日 2023年8月4日]
<スケジュール>
- 08:34品川発~09:12熱海着 *こだま709号(往復で8,940円・指定席)
- 10:00熱海港発(往復で2,800円)
- 《初島滞在 5時間弱》
- 15:20初島港発
- 16:35熱海発~17:11品川着 *こだま730号
※熱海駅~熱海港はタクシーを利用(約1,500円)。路線バスも運行しています。
<持ち物>
水着・タオル・ラッシュガード・スノーケリングマスク・マリンシューズ・テント・防水ケース(スマホ用・タブレット用)・保冷バッグ・日焼け止め・帽子・飲み物・お昼ごはん
初島旅の出発は熱海駅から
熱海駅に着いたら、まずコンビニへ向かいます。(ロータリーの反対側で半地下にあり)
初島は、いわゆる小売店が「初島漁協スーパー」だけ なので、コンビニでビールやソフトドリンクを買って保冷バッグに入れます。熱海駅前店は、ラッシュガードや水着、日焼け止めなど、海グッズの品ぞろえが豊富。忘れた時はここで調達を!
そして、タクシーで約10分で熱海港に到着。入り口はこんな感じです。
チケット売り場は、有人窓口と券売機があります。 各種クーポン券や割引券をご利用になる場合は有人窓口へ。乗船料は、子供1,400円/大人2,800円(往復)。ほかに、PICA初島内の施設とのセット券も売っています。
いざ乗船!! 往復で乗る場合は、チケットを復路の下船時に係に渡します。 船のデッキは屋根と2階の後ろに。客室は1階と2階にあり、クーラー完備で涼しいですよ。
出航すると、熱海城がくっきりと見えます。写真は2階のデッキから。ちなみに、行きも帰りもゲートが開くのは2階のデッキなので、降りる際に並ぶのが嫌な方は2階をおすすめします。
だんだんと初島が近づいてきます!!30分の船旅はあっという間。
初島の湾内に入ってきました。ここの特徴は、 浜辺がなく、漁港が海水浴のメインスポットになっているところ 。ごくたまに、漁船が出航していきます。
海の家がないため、テントを持参したり、皆さん、工夫して日差し対策をしています。日傘は風で飛ばされるので、あまり有効ではないです。
初島に到着
いよいよ上陸です。エクシブ初島クラブに宿泊の方は、ブルーの送迎バスがやってきます。
港のすぐそばには、 林芙美子の小説「うず潮」の石碑があります。 NHKの朝ドラにもなった有名な小説ですね。
https://www.hatsushima.jp/find/literature.html
初木(はつき)神社に参拝
羽木姫伝説の残る神社で、毎年7月17日18日に例大祭があります。 漁師さんたちがこちらの氏子のため、例大祭の日は、食堂街や漁協スーパーが全部閉まります。数年前に知らずに来てお昼ごはん難民になったので、以後、軽食を持ってくるようになりました。
https://www.hatsushima.jp/find/legend.html
いざ!スノーケリング開始!!
Photo by tomoko
初島スノーケリングセンターという専門店が高台にあります。営業は夏期のみで2023年は7/15~9/18ですが、9/7・8・11・12・13はお休みなのでご注意ください。 器材のレンタルだけでなく、スノーケリング教室もやっています。(9月は土日祝日のみ開催)
- 午前と午後の二部制で、10時と12時の定期船を利用。
- 参加費は1人5,800円(税込)、支払いは現金のみ
- 対象は小学3年生以上
- 前日13時まではインターネットかFAXで予約。それ以降は電話で問い合わせを。
https://www.shima-snorkeling.com
ちなみに、「スノーケリング」「シュノーケリング」の言葉の違いは「スノーケル」が英語、「シュノーケル」がドイツ語です。ingの活用は英語の語法なので、「シュノーケリング」は本来は間違い。日本における造語ですね。
ここは、ロッカーや更衣室・温水シャワーがあり誰でも利用することができます。 というわけで、こちらで着替えて、最小限の荷物を持って海辺へと向かいます。
<スノーケリングのポイントは3か所>
- 第一漁港 :初心者向け。教室もここで開催されます
- カミネ :第一漁港の左側のエリア。漁港から泳いでいきます
- テラシタ :食堂街の前あたり。上級者向けです!
初島の海は、青い小魚の群れや赤×緑の鮮やかな配色の魚など、いわゆる熱帯の魚たちを見ることができます。
【注意事項】
- 教室に参加しない場合は、スノーケリング・クリア(中に入った海水を外に出す方法)を学んでから海に入る。※海水の誤飲に気を付けて。
- 泳ぎが得意じゃない人は、浮き輪やライフジャケットを使用する。
- 長袖シャツまたはラッシュガードは必須。※基本的に潜らず浮いているので、上半身がかなり焼けます。
- お盆明けはクラゲが発生しやすくなるので、8月中旬以降は、より露出の少ない服装で。
試しに、スマホで水中写真を撮ってみましたが、ピンボケ…。透明度の参考になれば…。
初島・熱海間団体競泳大会
熱海市が主催する年に一回のイベントが、たまたまこの日開かれていました。初島と熱海サンビーチの約12kmを3人一組で泳ぐ団体競泳です。各チームに一艘ボートが並走し、4時間以内での完泳を目指します。
11:45に最終点呼。選手たちが横一線に並び、「いよいよ始まるぞ」という緊張感であふれていました。スタート時間まで、カウントダウンを島内放送で行うので、海水浴客も見物に集まってきます。取材のテレビクルーの姿も。
12時に、25チームが一斉にスタートです。
https://www.tv-sdt.co.jp/news/news112cmbsfntg6fsd66w4
結果は、「神奈川県水泳連盟」が2時間20分3秒で2連覇とのこと。帰りの船が15:45頃に熱海港に近づいたのですが、その時点では、まだ数チームが泳いでいました。果たして「4時間以内」にゴールできたのでしょうか?
島の湯
スノーケリングのあとは、PICA初島内の「島の湯」へ。途中、食堂街やダイビングセンターの前を通って、島の東側に向かいます。
こちらは、去年オープンしたカフェ。ピンクとブルーの外観が可愛いですね。
昔ながらの食堂街。14時を過ぎると閉まってるお店が多いです。
通年営業のダイビングセンター。
- 体験ダイビング: 13,900円(税込)
- ファンダイビング 2ダイブ:15,700円(税込)
https://www.diving-hatsushima.com/hatsushima-dc
イカの形をした公衆トイレ。コロナ前はなかったので、新設したようです。
江戸城を築城した際の「石切り場」
こちらも新設の黄色いポスト。熱帯の植物をバックに「映えます」
港から10分ほど歩いて、「島の湯」に到着。入浴料は、大人900円。大浴場・露天風呂から大海原が見わたせる解放感のあるお風呂を堪能して帰路につきます。
一日満喫できる初島の旅
日帰りでも、けっこう盛り沢山な初島の旅。初島発の最終便は17:50なので、もっと長く滞在することも可能です。遅い時間に帰ると、季節によっては夕日も眺められるので、最後にまた感動が待っていますよ。
「思い立ったらすぐに行ける」のが近場の良さ。次の休日にいかがでしょうか?
https://www.veltra.com/jp/japan/shizuoka/atami/ctg/175699:%E5%88%9D%E5%B3%B6?sid=1554
https://www.hatsushima.jp/access
tomoko
余暇プランナー
小さい頃の夢は「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、ライターのtomokoです。本業は演劇と外画アニメの演出をしています。子供向けの番組を数多く担当しているからか、小さな子供とすぐ仲良くなれるのが特徴。よく一人旅に出るので独身と間違われますが、既婚です。旅先では美術館や博物館に行くことが多いです。どうぞ宜しくお願い致します。