自宅でもおいしい天ぷらが作りたい。そんなとき、市販の天ぷら粉をわざわざ用意しなくても本格的な天ぷらが作れることをご存じでしょうか?薄力粉と卵、そして炭酸水があれば、天ぷら粉に匹敵する仕上がりに!今回は天ぷら粉を使わずにサクサクな天ぷらを作る方法を、実際の仕上がりの比較とともにご紹介します!
そもそも天ぷら粉は何からできている?
市販の天ぷら粉は商品によっても異なりますが、薄力粉・卵粉(卵を粉状にしたもの)・ベーキングパウダー・でんぷんが配合されています。この天ぷら粉を水と混ぜ合わせることで衣が出来上がります。
一方で天ぷら粉を使わずに天ぷらを作りたいときには、薄力粉・卵・冷水を混ぜ合わせた衣を使うのが一般的です。
天ぷら粉で作った衣の特徴は?
天ぷら粉を使った場合とそうでない場合の仕上がりの違いは、天ぷら粉を水に溶かした衣の方が食材に衣がつきやすく、若干サラッとしたテクスチャーに。さらに、ベーキングパウダーやでんぷんが配合されているおかげで、食材を揚げたときに衣の水分が蒸発しやすくなり、サクサク感の際立つ天ぷらに仕上がります。
天ぷら粉がなくても、自家製のおいしい天ぷら衣を作れる!
サクサク感を生み出すための工夫が散りばめられている天ぷら粉。しかし、天ぷら粉が自宅にない方や、買っても全部使い切れないと思う方も多いのではないでしょうか?
そんなときは、自作の天ぷら衣を作ってみましょう!
天ぷら粉以外のもので、より天ぷら粉に近い仕上がりにするアイデアを紹介します。
薄力粉+卵+炭酸水がイチオシ
先に紹介したように、天ぷら粉を代用するときは、一般的に薄力粉と卵と冷水が使われます。
しかし、こちらはあくまで一般的なやり方。家にある材料だけでよりサクサクになる方法を試行錯誤した結果、「水の代わりに少し気の抜けた炭酸水で衣を作る方法」がベストだという結果が出ました。
天ぷらをサクサクに揚げる方法は?おすすめの裏技を全部試してみた!
子供から大人まで大人気の天ぷらですが、自宅で揚げるとベチャっとなってしまいがち。お店のようなサクサクの天ぷらを自宅で再現するには、どうすればいいのでしょうか?巷で紹介されている裏技を全部試して、一番サクサクに揚げられる方法を検証してみました!
食材を揚げるときに炭酸水の二酸化炭素が一気に蒸発することで、衣の中の水分もしっかりと飛び、サクサクとした仕上がりになるようです。
そこで今回は、天ぷら粉を使ったときのようなサクサクな天ぷらに近づける方法として炭酸水を使った方法を採用し、実際に天ぷら粉で作った天ぷらと比較してみたいと思います!
なお、炭酸水がない場合には、従来通り冷水で代用ができます。冷水を使った天ぷらの仕上がりについても、後ほど比較検証していきます。
炭酸水を使った天ぷら衣の材料(4人分)
薄力粉… 1カップ(110g)
炭酸水(少し気の抜けたもの)...150ml
卵…1個
手順
1. ボウルに卵と炭酸水を加え、混ぜる
2. 薄力粉を加え、菜箸でさっくり混ぜ合わせる
混ぜすぎると衣に粘り気が出てきてしまうので、少し粉っぽさが残る程度で混ぜるのをやめましょう。
卵が無い場合はマヨネーズで代用OK!
卵がない場合には、卵1個をマヨネーズ大さじ1で代用ができます。
ちなみにマヨネーズを使った天ぷらは、カリッとした揚げあがりでしたが、時間が経つとしなびてしまうので要注意。
卵をマヨネーズに代用するのは、揚げた後にすぐ食事ができる場合のみにした方がよさそうです。
天ぷらをおいしく揚げるコツ
市販の天ぷら粉と自家製の天ぷら粉の比較をする前に、天ぷらをおいしく揚げるコツを紹介します。ひと手間かけることで、さらに本格的な天ぷらに近づきますよ。
衣は揚げる直前に作る
衣を作ってから時間が経過すると、薄力粉のグルテンという成分の粘り気が強くなります。衣の粘り気が強いと、揚げたときに水分が蒸発しきれず、ベチャッとした揚げあがりになるので注意しましょう。
食材を切り終わりあとは揚げるだけ、というタイミングで、衣を作るようにするとよいですね。
冷たい炭酸水・冷水を使う
薄力粉を冷たい水で溶かすと、グルテンによる粘り気が出にくくなります。そのため、衣を作る際には事前に冷蔵庫で炭酸水・水を冷やしておきましょう。
食材に打ち粉をする
食材を衣にくぐらせる前に、薄力粉・天ぷら粉を薄くまぶしておきましょう。揚げている最中に衣がはがれにくくなります。
市販の天ぷら粉と自家製天ぷら粉の仕上がりを比較!
それでは実際に、市販の天ぷら粉を使った天ぷら・炭酸水を使った天ぷら・冷水を使った天ぷらの仕上がりを比較してみましょう。
天ぷら粉で作った天ぷら
天ぷら粉で作った天ぷらは、見た目もカリッとしており、サックリとした歯ごたえが魅力です。カットして、衣のつき方も確認してみましょう。
厚めの衣で、水分がしっかり蒸発した跡が見えます。時間が経つと、揚げたてのときよりは少ししんなりしてしまいますが、サクサク感はまだ残っていました。
また、ベーキングパウダーも入っているからか、他の2つの天ぷらよりもわずかにふんわり感があります。
薄力粉+卵+気の抜けた炭酸水で作った天ぷら
炭酸水を使った天ぷらは、天ぷら粉を使った天ぷらと比べても全く劣らないサクサク感。見た目もあまり差がありません。
天ぷら粉の天ぷらと同様に衣もしっかりとついており、時間が経ってからもサクッとした食感が残りました。
天ぷら粉がなくても、炭酸水を使えば十分おいしい天ぷらが自宅で楽しめそうです!
薄力粉+卵+冷水で作った天ぷら
今回試した3つの中で、最も衣が薄づきに見えます。
カットしてみても、やはり薄づきな衣であることがわかりました。衣から水分が蒸発した跡もやや控えめ。
揚げたてはカリッとした食感を楽しめましたが、時間が経つと先に紹介した2つの天ぷらよりもしんなりするという結果に。
少し準備は面倒かもしれませんが、できれば冷水ではなく炭酸水を使う方がおいしい天ぷらに仕上がりますよ。
自家製の天ぷら粉で手軽にサクサクな天ぷらを楽しもう!
「天ぷらって天ぷら粉がないと美味しく作れないのでは?」と思う方も、今回ご紹介した方法を実践すれば簡単にサクサク食感の天ぷらを作ることができるはず。おうち時間の多い今だからこそ、自宅でも本格的な天ぷらを満喫しましょう!