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設立1周年を迎えた100年生活者研究所が研究発表会を開催!91歳のシニアインフルエンサー 大崎博子さんもゲスト出演


アナタは何歳まで生きたいですか?いきなり重いテーマの質問でスタートしたが、舌肥読者にはお馴染みの100年生活者研究所が今月20日の「国際幸福デー」に合わせて実施した調査では「100歳まで生きたい」と回答した日本人はわずか27%ほどだったそうだ。

これは日本のほかにアメリカ、フィンランド、中国、韓国、ドイツで昨年に引き続いて調査されたものだが、「とてもそう思う」もしくは「そう思う」と答えた割合は日本が対象6か国の中で最低の27.4%。一方、最も高かったのはアメリカの66.7%で、次いで中国(65.6%)、フィンランド(58.4%)と続いた。

【100年生活者調査~2024年国際比較編~ 】概要
■調査目的 :100年生活の実態について把握する
〔国内調査〕
■調査手法 :インターネットモニター調査
■対象地域 :日本 全国
■調査日時 :2024年3月
■調査対象者 :20代~70代の男女 2800名
〔海外調査〕
■対象地域 :アメリカ、フィンランド、中国、韓国、ドイツ
■調査日時 :2024年3月
■調査対象者 :20代~70代の男女
・アメリカ、フィンランド、ドイツ:各600名、中国:500名、韓国:540名

この結果から日本は他5カ国より生きにくい国だと考える人は多いかもしれないが、そう決めつけてしまうのは早計だ。なぜなら、同時に行われた別の質問『自分の100歳までの人生についてどのように考えていますか?』においては、「みんなに迷惑をかけたくない」「大変そう」といったネガティブな項目について海外と顕著な差は見られなく、「幸せそうに見える」「チャンスが増える」など前向きな側面は海外と比べてただ低かっただけなのだ。

つまり、どこの国でも長生きすることに対して不安に思うのは同じ、ただ幸せな様子をイメージできているかどうかの違いだけなのだろう。私の両親(父85歳、母80歳)の日頃の様子と照らし合わせて考えてみると、たしかに普段はテレビを観たり本を読んだりしてのんびりと暮らしているのに、口を開けば「これから先どうなるのかな?まわりに迷惑かけてないだろうか?」なんてネガティブ要素ばかり。おそらく、これは日本人の国民性なのではないだろうか。そう考えると、両親と話すたびに「もっと楽しく生きようよ」と諭す自分も、いざそのくらいの年齢になったら同じような言動を繰り返すようになるのかもしれない。

そんな中、設立1周年を迎えた100年生活者研究所が3月19日、自身の運営する「100年生活カフェ かたりば」にて研究発表会を開催した。これまでの一年間で集められたデータをもとにした調査結果や考察が発表され、高齢の親を持ち、自分もそろそろアラ還になる記者にとってはそのどれもが参考になるものだった。

博報堂で30年にわたりマーケティングの分野で活躍した100年生活者研究所 所長の大高香世さん。会の冒頭では大高さんによる100年生活者研究所の活動報告や、これまでの研究成果についての発表が行われた。

そしてこの日、記者が一番目を奪われたのが第二部トークセッションに登壇したシニアインフルエンサー 大崎博子さんの姿だった。実はトークセッション時に大崎さんの真ん前に座って観覧していたのだが、背筋はピンと伸びているし、頭の回転も早く、そして何よりちょっとした仕草がチャーミングで可愛らしいのだ。とても自分の母親よりも10歳近く上だとは信じられず、思わずファンになってしまった。

若者から同世代の人々まで幅広い支持を集め、Xのフォロワー数が20万人を超えるシニアインフルエンサーの大崎博子さん。大病を克服し、今や毎日の晩酌は欠かさないほど元気な毎日を送る大崎さんは、91歳とは思えない凛とした佇まいでトークセッションに登場。「人生90年生きてきた中で、今が一番楽しい」と語った。

「100年生活カフェ かたりば」のお客さん代表として登壇した中西満貴典さん。名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程終了後、富士電機を経て岐阜市立女子短期大学などで教鞭を執る。東京と愛知での二拠点生活の中西さんは、偶然足を踏み入れた「100年生活カフェ かたりば」の虜となり、今やオープンしている日は閉店時間まで入り浸る生活を送っているという。

100年生活者研究所 研究員の大谷 拓さん。お客さんとの会話で人の幸せについて研究する中で、自分が見たこともない世界の話を聞くことが多く、「こんな風な歳の重ね方をしたいな」と思わされることが多いという。

100年生活者研究所の設立1周年を記念して、「100年生活カフェ かたりば」では「人生100年時代の幸せ 100のヒント展」を開催中。これまでのお客さんへのインタビューから幸せに生きるヒントになるエピソードなどをまとめたパネルなどをカフェ内に展示している。4月29日(月・祝)まで。

1周年記念の新メニューも登場。

(手前)幸せのいちごサンド(税込450円)
(奥)幸せのフルーツサンド(税込450円)
※両方注文した場合はセット価格800円(税込)となる。

「100年生活カフェ かたりば」では、わずかこの一年間で1,000人のインタビューが行われ、7,000人を超えるアンケートが集まったという。ここに足を運ぶお客さんの中には、研究員に対して「孫よりも若いわぁ」と言って可愛がってくれる高齢の方もいるとか。きっとそんな人たちは長い人生の中で、たかだか40〜50年しか生きていない我々には想像もつかないことを数多く経験してきたに違いない。この先人たちの経験や考え方を後世に活かすためにも、100年生活者研究所のさらなる精力的な活動に期待したい。

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