2023年8月1日、栃木県の那須高原エリアにグランピング施設「グランピングB&V 那須高原」がグランドオープンした。企画・運営を手がけるのはカラオケチェーン「カラオケ館」を展開する株式会社B&V。約1万㎡の敷地内には、全棟にプライベートサウナと天然温泉を配したラグジュアリーなグランピングスペースが12棟設置され、地元食材にこだわった食も注目の施設となっている。ここでは開業に先立って行われた内覧会で現地を見学した様子を交えながら、本施設の魅力をお伝えしよう。
関東屈指の高原リゾート、那須高原でLet’sグランピング!
東京都心から車で約2時間半。鉄道なら東京駅から東北新幹線で約1時間15分の那須塩原駅を玄関口とする那須高原エリア。標高約500mに位置する関東屈指の高原リゾート地は、那須岳を頂く自然景観に恵まれ、「那須ハイランドパーク」や「那須どうぶつ王国」などの観光スポットも多く、那須温泉郷を擁する温泉地としても人気の高い観光エリアだ。
その那須高原にこの度オープンした「グランピングB&V 那須高原」(以下、グランピングB&V)は、りんどうライン沿いのミュージアムやレストランが集まる賑やかな界隈にありながら、川に面する立地を活かして各棟を配置し、プライベート感の保たれた空間が造られている。
実際に現地を訪れて、記者が注目した本施設の注目ポイントは次の点だ。
・北関東初、全棟プライベート温泉・サウナ・焚き火付きの高規格グランピング
・那須高原牛など、地元食材にこだわったグルメ
・飲み放題セルフバーやキャンプファイヤー場など共有スペースも充実
本記事では、これらに焦点をあててグランピングB&Vの魅力を深掘りする。
プライベートリゾート感にこだわった宿泊棟
15棟ある宿泊棟は、それぞれグランピングテント、ログハウス、バレルサウナで構成されている。その中でまず初めに目を引くのは、大きなグランピングテントだ。
「テントの内装は棟ごとにすべて変えており、テーマにしている色も異なります」と説明してくれたのは、本施設を運営する株式会社B&Vの渡部椋太氏。グランピングB&Vでは、タイプの異なる5種類のテントを採用。グランピング施設はリピート率が非常に低い業態であることから「テントもインテリアも棟ごとに違いを作ることで、2度、3度と訪れてもらえるような施設を目指した」と言う。
例えば、6名まで滞在可能な7mドームテントは青を基調にしたメルヘンチックな空間。大きな窓には陽光がたっぷり差し込み、周囲の緑が心地よい。一方で、全長5メートルと6メートルのテントが連なるツインドームは、8名まで滞在可能な広々とした空間が特徴。そして、360度透明な壁のクリアドームは室内にいながら開放的な気分に満たされ、夜には天窓に星空が広がるロマンチックな空間の中で贅沢な時間を過ごすことができる。
室内にはプロジェクターもあり、自分のスマホを繋いでサブスク動画などのコンテンツを大型スクリーンで楽しむことも。また、全体のうちレインドロップテントの1棟は、愛犬との滞在が可能で、専用のドッグランがあるほか、脱走防止フェンス、宿泊用のケージなどを備えている。
サウナーの夢が叶う!? 各棟専用のバレルサウナ
ログハウスには食事スペースと浴室が設けられている。
その中で、まず特筆すべきは、キッチンに備えられたWeber社製の最新型ガスグリルだ。BBQ大国のアメリカでトップシェアを誇る同社のグリルは日本のアウトドアファンにとっても憧れの存在。ガスコンロなので火力の調節も容易で、使い方ガイドも用意されているので簡単においしいBBQが楽しめる。
一方で、浴室には西那須野温泉の「大鷹の湯」から天然温泉を引いている。源泉そのままの弱アルカリ性高温泉を貸切で満喫する時は癒しの時間となるに違いない。
そして、本施設ならではのもうひとつの大きな特徴が各棟専用のバレルサウナだ。
こちらは「木材は国産材を使っており、ガスの熱で100度まで温度を上げられるので、本格的なサウナファンの方でも満足いただける造りになっています」と渡部氏もイチオシする自慢の設備。フィンランド式サウナストーブを採用した空間は6名程度が入れる広さで、セルフロウリュも可能。エッセンシャルオイル(別途有料)も用意しており、これを使えば香り付きのロウリュも楽しめる。
サウナの隣には水風呂とサウナチェアのお休み処が設けられ、“整う”ために理想的な導線が作られている。冬は雪深くなる那須高原。サウナで温まった体のまま積もった雪にダイブ…という楽しみ方もありだろう。サウナや温泉は24時間利用可能。サウナを利用する際は水着の着用が必須となっている。
各棟には焚き火台もある。那須高原では条例により、こうしたセルフ式の焚き火スペースを設けることは難しいそうだが、本施設はメイン通りから一本外れた立地ということで、これをクリア。温泉やサウナを満喫し、薪を焚べながら家族や仲間とゆっくり語らう、極上の時間が過ごせそうだ。
こうした全棟プライベート温泉 ・サウナ・焚き火付きのグランピングサイトは北関東で初という。ウォーターサーバー、キッチン、浴室、トイレなど、滞在に必要な設備が各棟にひと通り揃っており、一度チェックインしたら時を忘れて自分たちだけの時間を過ごせるというのは、非日常感のある旅を求める人であれば非常に魅力的に映るだろう。
那須産のブランド黒毛和牛が主役のBBQプラン
さて、充実した施設も魅力だが、舌肥読者が気になるのは「食」へのこだわりだろう。
「旅先では多くの方が訪れた土地のものをたべたいと思うでしょうし、私たちがこうした施設を運営できるのも町の方々の協力があってこそなので、地産地消にこだわりたいと思いました」と渡部氏。
グランピングB&Vでは「プレミアムBBQ」と「スタンダードBBQ」という2つの夕食プランを用意している。いずれも地元産の食材にこだわったメニューで、メインとなるのは那須町の敷島ファームで生産されるブランド黒毛和牛の「那須高原和牛」。プレミアムBBQではサーロインと肩ロース、ももの3部位が、スタンダードBBQではサーロインと肩ロースの2部位が提供される。
■夕食
《プレミアムBBQ》
・那須高原和牛サーロイン
・那須高原和牛肩ロース
・那須高原和牛もも
・鴨ロース
・生ソーセージ
・季節の野菜 バーニャカウダ
・一口モッツァレラのカプレーゼ
・栃木県産プレミアムヤシオマスのブイヤベース
・ホタテのアヒージョ
・那須産こしひかり
・パン
・いちごとブルーベリーのスキレッドスモア
《プレミアムBBQ》
・那須高原和牛サーロイン
・那須高原和牛肩ロース
・生ソーセージ
・殻付きホタテ、大エビ
・季節の野菜 各種
・那須産こしひかり
・栃木の牛乳たっぷりクラムチャウダー
・パン
・いちごとブルーベリーのスキレッドスモア
■朝食:選べる朝食
《和食》
・那須産こしひかり
・けんちん汁
・フルーツサラダ
・ベーコンエッグ
・千本松ヨーグルト
・とちらく牛乳or豆乳orフルーツジュース
《洋食》
・プルドポークとポテトサラダのホットサンド
・日替わりスープ
・フレッシュサラダ
・ベーコンエッグ
・千本松ヨーグルト
・とちらく牛乳or豆乳orフルーツジュース
この日は那須高原和牛の3部位を試食。Weberのグリルで約5分ほどで焼き上がったステーキは、柔らかな肉質と滴り落ちる脂が絶品だった。冬季(11月〜2月)は同じ那須高原和牛の肩ロースとリブロースをすき焼きで提供するという。持ち込みもOKの本施設だが、ここはぜひ、最高の設備で地元ならではの食材を味わいたい。
セルフバーや各種アクティビティもインクルーシブで
プライベート感を大切にしている本施設だが、約1万㎡の敷地内には、ものづくり体験や食育体験ができる「B&Vテラス」や夜は幻想的な空間に変わる「光の庭」など、オールインクルーシブで使える共有スペースも充実している。
特に、18時から22時まで使えるセルフバーはビールやワインなど20種類のドリンクが飲み放題。クリアドームの“星空バー”でくつろぐもよし、隣のキャンプファイヤー場で仲間や家族と語らうもよし、自然が演出する雰囲気の中で素敵な夜を過ごそう。
全国で202店舗の「カラオケ館」を運営する株式会社B&Vにとって、初のグランピング施設となる「グランピングB&V 那須高原」。渡部氏によれば、既に2施設目の建設も予定されているといい、その後も同社が得意とする高級感ある空間作りと土地取得力を強みに展開を広げていく予定とのこと。提供する食についても「那須高原と同じく、土地ごとの食材を大切にしていきたい」と渡部氏は述べた。
温泉でリフレッシュし、サウナで整い、おいしい酒を思う存分楽しみ、「グランピングB&V 那須高原」を訪れて、極上のアウトドア体験を満喫してみてはいかがだろう。
〈施設概要〉
グランピングB&V 那須高原
所在地:栃木県那須郡那須町大字高久甲字上ノ台5731-8
宿泊料金:
素泊まりプラン 1万6000円〜
スタンダードBBQプラン 2万2000円〜
プレミアムBBQプラン2万4000円〜
※すべて1名あたりの料金
アクセス:
【車】那須ICより約7分
【電車】 東京/仙台方面より東北新幹線でJR那須塩原駅に到着後、関東自動車路線バスで「田代」へ。下車後、徒歩10分
【バス】 バスタ新宿もしくはJR王子駅から高速バス「那須リゾートエクスプレス」で約3時間。「友愛の森道の駅」下車後、徒歩約25分
※「友愛の森道の駅」まで無料送迎あり(要予約)
公式ホームページ:https://www.glamping-nasu.com