大容量のモバイルバッテリーは大きくて重たいので、薄型をお探しの人も多いかと思います。ニーズがあるのは5,000mAhクラスですかね。アマゾンでその手の製品を探すと、『cheero Slim 5300mAh』という製品が人気を集めているようです。
おなじみcheeroブランド製品で人気製品だし、とくに買って問題はなさそうですけど、念のため検証してみましたよ!(mitok編集部)
cheero『cheero Slim 5300mAh』5,300mAh / 1,780円
バッテリー(リチウムポリマーセル)
基板
放電グラフ
バッテリーに5.0V/1.0Aの負荷をかけ続け、終止電圧(バッテリー充電1回分の寿命となる目安の電圧、モバイルバッテリーの場合は4.5V)に下がるまでの時間。1回の充電でもっとも長く使えるモバイルバッテリーの指標となる。
負荷テスト
1Ahあたりの容量コスパ(5,000mAh級製品との比較)
※『cheero Power Plus 3 〜』は5V 2A負荷テストのため4.5V終始時間は参考値。
検証結果まとめ
- 充電池 リチウムポリマーセル 685498 3.8V 5,300mAh
- 公称容量 / 実測容量 5,300mAh / 5,059mAh(3.7V換算・誤差-4.5%) / 3,744mAh(5V換算)
- サイズ / 重量 62×122×9.5mm / 141.5g
- コントローラー 不明(14ピン)
- microUSB固定 ハンダ4カ所 強度◯
- USB固定 基板埋め込み+ハンダ4カ所 強度◎
- 60分後電圧 4.91V
- 識別電圧 Apple 2.4A自動(CW3002F)
- 1.0A負荷放電時間 229分39秒
- 最大供給電流(公称値) 1.20A(2.4A)
- 1Ah単価 351.8円(本体1,780円)
総合評価 ★★★☆☆
結論からいえばcheeroの薄型モバイルバッテリー『cheero Slim 5300mAh』は “ 待て ” だろう。選ぶ場合は「コスパ重視なら」という条件付きとなる。
実測容量や1Ahあたりの容量コスパは申し分ないが(5,000mAh級でトップ)、最大供給電流が公称値(2.4A)の半分となる1.20Aだった点がマイナスだ。ポートは2.4A属性にもかかわらず、2.1A弱で保護切断されてしまうため、充電が不安定になるなどの影響が出る可能性も考えられる。
本体はアルミ製の筐体で、厚さ 9.5mm とかなりの薄型だ。気になったのは、バッテリーセルが薄いガワに押し込まれているせいで、端子の絶縁テープがガワのアルミ部分と擦れている状態だった点。長期にわたって使用しているうちに、テープが擦り切れてアルミ部分と接触してくる可能性がある。プラスチックのサブフレームの中に収めるか、厚めのベークシートで絶縁するのが理想だ。
※本企画の検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、購入する際の一材料として参考にしていただければと思います。また分解等の検証は専門知識を持つ者が行なっております。真似しないようご注意ください。