22日、映画『宝島』全国キャラバン第三弾が、愛知・安城市で開催。
今回、妻夫木聡と大友啓史監督が、登壇した。
鳴りやまない拍手
映画上映後の興奮冷めやらぬ会場に、二人が登場すると観客からは鳴りやまない拍手が。
二人は少し照れくさそうに、しかし誇らしげな表情で舞台挨拶に挑んだ。

舞台挨拶は会場に集まった観客からの生の質問で構成され、映画上映後から舞台挨拶開始までの短い募集時間ながらも、約130通もの質問が寄せられた。
「やっぱりラストシーン」
「一番印象に残ったシーンは?」という質問に、妻夫木は少し考えたのち、「やっぱりラストシーンですかね」と答えた。

さらに「観終わった後に自分の命の鼓動みたいなものがまたドクン、と動き出すのが聞こえたような気がしたんです。これからみんなで生きていこうよとシンプルに思えました」。
「これは観てくれた人には絶対に伝わるはずだと確信が持てた瞬間でもありました」と力を込めて話し、観客も熱のこもった表情で、涙を見せながら耳を傾けた。
並々ならぬ決意と覚悟
そして「当時の沖縄を再現するにあたり、これだけは伝えたいと思ったことは?」といった質問も。
大友監督が「沖縄の人が大切にしたものは何か、何を想ったのかを浮き彫りにするために出来る限り当時の環境を美術も、衣裳も丁寧に再現していく、そこを丁寧に撮りました」。

「当時の人が心の中で思っていたことを、とにかくちゃんと伝えたいという想いで全カット全シーンやっています」と語り、本作にかけた並々ならぬ決意と覚悟を伝えた。
「命は繋がっていくもの」
イベント後半、MCから「そろそろお別れの時間が…」と告げられると、会場からは「えーーーっ!」と別れを惜しむ大合唱。
妻夫木も別れを惜しみつつ、「命は繋がっていくものだと感じます。想いが生きていく糧になる。僕たちは先人たちの想いを糧に生きていかなきゃいけないし、忘れちゃいけないと思います」。

「そんな想いがたくさん詰まった映画『宝島』、ぜひ映画館で観てください」と心からの言葉で応えた。

また「作品の中で生きるグスク達のたくましい、諦めない気持ちが、僕の諦めない力になっています。映画館の大きなスクリーンで、その時代を追体験して欲しいです」と大友監督が最後に言葉を紡いだ。
愛知の地に熱
いよいよイベントのラスト、フォトセッションタイムになると、観客と一緒に妻夫木の掛け声で「たぎれ!!愛知―――!!!」と会場全体が咆哮(ほうこう)。

予定よりも早く始まった『宝島』の夏が、愛知の地に熱を残した。
まだまだ続く映画『宝島』全国キャラバン!妻夫木、大友監督の二人は変わらず強い想いを携えて、28日には富山、29日には長野を訪れる予定だ。
『宝島』

出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、
村田秀亮、デリック・ドーバー

監督:大友啓史

原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
2025年9月19日(金)より全国公開
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会