山梨・富士吉田市教育委員会は、25日の給食で出されたビワを食べて、3人が救急搬送されたと公表。
トレンドニュースキャスター取材班は、市の学校給食センターなどから詳しい話を聞いた。
1人は入院
給食センターによると、25日の給食で、センターで洗浄したビワを一個ずつ、市内11校の児童・生徒に提供。
皮を自分でむいて食べたところ、3人がじんましんや腹痛を訴え、救急搬送された。
うち1人は入院し、26日に退院。
ほかにも126人の児童・生徒が、のどや目のかゆみ、目が赤く腫れるなど、アレルギー症状を訴えた。
「いろいろと調べたが…」
給食センターの担当者は、取材に「栄養価が高く、旬な食材なので食育の観点からも、今回ビワの提供を決めた」と話す。
また、「普段からアレルギーには、十分気を付けており、提供する前にいろいろと調べた。結果として、ビワはアレルギー表示義務の対象になる、特定原材料に含まれていなかった」。
さらに、「ほかの自治体でも、給食にビワを提供している現状がある」と語った。
花粉症を持つ人は注意
なお、専門家によると、シラカンバ(白樺)やハンノキ属の花粉症を持つ人がビワを食べると、口腔アレルギー症候群(OAS)を発症しやすいという。
ビワの種子や未熟な果実の部分には、「アミグダリン」という青酸を含む、天然の有害物質が多く含まれているからだ。
そのため、農林水産省は、ビワの種子の粉末は食べないように呼びかけている。
最後に、給食センターの担当者は「子どもたちから、『本当においしかった』といった声もあがっている。専門家に相談し、どの部分を除去すればいいかなど検討していきたい」と話した。