【幻の兵器】ヒトラーの社会主義的な政治体制下では「奇想砲」のような無駄な開発も堂々とまかり通っていた
このV3号はドイツの鉄鋼大手であるレヒリング製鉄製鋼有限会社(現在はプラスティック大手のレヒリング兄弟合資会社)に所属していたアウグスト・コンダー技師が中心となって開発した兵器である。また、コンダー技師は極めて強い貫通力を誇る「レヒリング有翼弾」を手がけたことでも知られており、火砲や砲弾の設計についてはドイツでもトップクラスの人材だったとされる。
多薬室砲の概念そのものは19世紀から存在しており、南北戦争前にはアメリカのライマンが「改良型加速火砲」として特許を取得している。しかし、ライマンは開発に失敗し、後に連発銃や機関銃を開発していたアメリカのハスケルも加わって開発を再開するが、やはり成功には至らなかった。
ほぼ同時期、フランスのルイ=ギヨーム・ペローがアメリカのそれとは全く別個に多薬室砲の特許を取得し、パリ万博へ出品している。ペローの多薬室砲は、第一次世界大戦中にドイツの長距離砲を破壊するための火砲として注目され、開発を試みられるが、具体的な作業へ着手する前に戦争が終結したため、机上の計画にとどまった。
しかし、第二次世界大戦において、対仏戦に勝利したドイツがパリで多薬室砲の資料を押収し、それがV3号を開発するきっかけになったとする説もある。少し考えただけでもすぐにわかることとして、砲弾が薬室を通過した直後に発火しないと、全く加速しないどころか砲身が破裂する危険性もあり、発火時期の制御は極めて困難だった。しかし、既存の技術で射程300キロに達する火砲というのは魅力的で、北フランスからロンドンを砲撃することを目標として開発を進めた。だが、資料によっては20000発もの砲弾を無駄にしてもなお実用には遠く、特に高圧に耐える砲身の開発が問題となった。また、火砲の仕組みそのものが非常に複雑かつ巨大であり、砲撃陣地の場所が限られている上、構築にも時間と労力が必要という問題もあった。
とはいえ、砲身の破裂などに悩まされながらも、大戦末期には採石場などを利用した砲撃陣地を構築してルクセンブルク市を砲撃、多少なりとも戦果を上げている。だが、最終的には連合軍の空爆で実験基地を破壊されたり、砲撃陣地を占領されたりしたため、戦局に影響をおよぼすことはなかった。
ただし、ナチスのV3号には、思いもよらぬ後継者が存在している。カナダの弾道工学者ジェラルド・ブルが1960年代に推進した宇宙軌道へ物体を送り届ける大砲、プロジェクトHARPがそれだ。ブルは点火をコンピュータ制御することでタイミングをシンクロさせ、最良の効率を引き出すことに成功したのである。ベトナム戦争による米加の対立などもあって計画は中止されるが、ブルは1980年代末にイラクのフセイン政権と契約し、プロジェクト・バビロンと呼ばれる巨大多薬室砲の開発に着手する。しかし、当のブルが1990年に暗殺されたばかりか、目的を偽って各国へ発注されていた砲の部品も当局に押収されたため、計画は頓挫したのである。
またドイツでは、このV3以外にも奇妙な兵器をいくつか開発していた。まず、酸素と水素を混合して高圧の空気流を作り出し、空気の塊を飛行機に当てて撃ち落とす風力砲が開発された。ヒラースレーベン演習場で実験が行われ、約180メートル先に設置された、厚さ二センチ半の木板を破壊できることが証明された。また、オーストリアアルプスの山中にあるローファ研究所では、これと別個に圧搾空気で「人工竜巻」を発生させ、敵機を撃墜する兵器も開発されていた。この兵器は渦巻き砲(ヴィルベルゲシュッツ)と呼ばれ、途中から石炭粉を巻き上げて爆発させる方式に変わったが、実用化のめどは全く立たないまま敗戦を迎えた。
そのほか、同じローファ研究所では高波長域の音波が生物にとって非常に危険な効果をもたらすという理論を応用し、リヒャルト・ヴァラーチェク博士が音波砲(ルフトカノーネ)を開発していた。これは、メタンと酸素の混合物を爆発させ、その音を巨大なラッパ状の放射器より放射し、強度の衝撃波を浴びせて敵を殺傷するというふれこみだった。だが、殺害するには50メートルまで接近して40秒間も音を浴びせ続けなければならず、行動不能とするためにも200メートルにまで接近しなければならなかった。
これらの兵器は、どれも通常ならば開発に着手するどころか、書類選考の段階で却下されるような代物でしかなかった。しかし、親方日の丸ならぬ親方ヒトラーの社会主義的な政治体制下では、無駄な公共事業の見本としか思えないような兵器開発も、堂々とまかり通っていたのである。ナチスの正式名称は国家社会主義ドイツ労働者党であるが、社会主義の名前は伊達ではなかったといえよう。
(隔週日曜日に掲載)
【記事提供:リアルライブ】
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