
直木賞作家今村翔吾氏(41)が制作、指導したダンスプロジェクト「羽州ぼろ鳶組・新庄」が24日、山形・新庄で270回目を迎えた「新庄まつり」に出演した。同市の開府400年を記念して結成されたスペシャルチーム。
3月に真打ちに昇進した落語家林家木久彦(34)の口上でパフォーマンスがスタート。ダンスは火消しが主役の今村さんの小説「羽州ぼろ鳶(とび)組」を題材に、城が火に包まれ人々が祈る様子、火消しが大火に立ち向かう激しさと繊細さを織り交ぜて表現した。
午後4時30分からJR新庄駅前の五差路約400メートルの区間4分間を3回披露する予定だったが、すごい盛り上がりに計4回のライブとなった。道路狭しと踊り回る70人の大規模な演舞に、沿道から大きな声援、手拍子が湧き起こった。
「開府400年記念事業実行委員会総合アドバイザー」を務める今村氏は「暑い中、みんな良くやってくれた。新庄の400年を祝うとともに、これからの100年を祝う最高のパフォーマンスができた。全員100点満点です」と話した。
練習を開始したのは1年前。ほとんどがダンス初体験のメンバーだったが、今村氏が元ダンス教師のキャリアを生かし熱烈指導。かつての教え子たちの助力も得て短期間で仕上げた。6月には“肩慣らし”のため、YOSAKOIソーラン祭りジュニア大会(北海道札幌市)に出場し、初出場で「準ジュニア大賞」を獲得していた。