
元日本テレビ政治部記者で政治ジャーナリストの青山和弘氏が20日放送のカンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ!」(月~金曜午後1時50分)に出演。参院選大敗を受けて退陣圧力が強まる石破茂首相(党総裁)の今後について展望した。
自民党では19日、石破首相の総裁任期途中で総裁選前倒しを行うか、行わないかの是非の判断するため、党総裁選管理委員会の初会合で準備が始まった。この中で、所属国会議員の意思確認については、書面をもって行う方向で調整されることになった。
青山氏は、自民党内に辞めるべきとの声が上がる一方で、世論調査では続投を支持する声が高いこともあって、「党内真っ二つ」と指摘。少数与党として、他党とのパイプを握る森山裕幹事長の去就が鍵を握っていると解説した。
青山氏は、石破首相に夏休みの過ごし方を聞いたところ、「まったく暇がなかった」と返事があったことを明かし、「夏休み前に国会図書館で本を借りている。戦後80年の談話、談話じゃなくてコメントなのか見解なのかってことなんですが、今、これを必死に考えている。その資料を借りて、談話作りにいそしんでいた」。さらに、アフリカ開発会議(TICAD)やインドのモディ首相来日に備えた予習をしていたと紹介した。
お笑いタレントのなるみから「一緒に勉強しようという方はいらっしゃらない?」と聞かれると、「あんまりいないんですね。石破さんは孤高の人」と説明。今後、国連総会やAPEC首脳会議、G20首脳会議と外交日程がめじろ押しとあって、「外交日程がいっぱい詰まっているので、自分が辞める暇はないというアピールでもある」と語った。
戦後80年談話を巡っては、日本が降伏文書に調印した9月2日と出すいう案もあったが、「そこに出すとなると、8月15日から9月2日までにソ連が北方領土に侵攻したのをある意味、認めたことになってしまう。戦争がいつ終わったのかっていう話になっちゃうので、9月2日は出さない考えです」とした上で、なんらかの考えを示すことは「間違いないです」ときっぱり。「石破さんはまったく辞める気はない。ただ、森山さんが引くとなると、総裁選前倒しのスピードも上がるかもしれないし、石破政権最大の危機。退陣に追い込まれる可能性もある。来週結論が出る可能性があります」と予想していた。