
女優の宮本信子(80)と作家の浅田次郎氏(73)が23日、都内で「第15回衛星放送協会オリジナル番組アワード」授賞式に出席した。
浅田氏原作、宮本主演の特集ドラマ「母の待つ里」(NHK BS)が番組部門ドラマ最優秀賞に選出され、さらに各部門6ジャンルの最優秀賞からグランプリに選出された。都会で孤独に暮らす松永徹(中井貴一)、古賀夏生(松嶋菜々子)、室田精一(佐々木蔵之介)の3人の“子ども”が“母”(宮本)の待つ里を訪ねる、感動のミステリアス・ファンタジー。
宮本は「うれしいです。とってもうれしいです。すべてのスタッフとキャストの皆さんでこの作品ができ、このドラマがこんな素晴らしい評価をされる。褒められるのって本当にうれしいんです。褒めていただいてうれしいです。今日は最高です。ありがとうございました」と感動しきりであいさつした。
岩手県遠野市で撮影された。「遠野の原風景、あそこに行くととっても気持ちが安らいで。芝居がこんなに、演技するのがこんなに楽しいかと思うくらい、私は楽しみました。本当に好きな作品となりました」と感謝した。
浅田氏は「こういう時、原作者っていうのは立場がよく分からないものですから。私の原作がお褒めいただいたわけではなくて、私の原作をもとに脚色し、演出し、演じていただいた人たちのご努力によって立派な作品に仕上がった。これは私のものであって、私のものではないんですね。テレビ大好きですから、1日5、6時間は見ています。ドラマというドラマをほとんど見尽くすくらい見ています。それと自分の小説を書くことは全く違うものだと思っております。それでも随分前になりますが、私が書きましたこの小説がこのような形で再現され、評価されたことは大変うれしく光栄に思っております。ありがとうございました」とスピーチした。