
NHK大阪放送局は29日、大阪市内の同局で会見を開き、2026年後期連続テレビ小説のタイトルが「ブラッサム」に決まったと発表した。ヒロインは石橋静河(30)が務める。
第115作の連続テレビ小説。主人公葉野珠(はの・たま)のモデルは、明治、大正、昭和を駆け抜けた宇野千代さん。女性の作家の地位が確立していない時代を駆け抜け、昭和を代表する作家となったパワフルでチャーミングな女性を描く。
宇野さんは1897年(明30)、山口・岩国市生まれ。23歳で懸賞小説に応募し、当選。作家としてデビューする。上京し、作家として活躍しながら、1936年にファッション誌「スタイル」を創刊。人気を博すも、戦争の激化とともに廃刊を余儀なくされる。終戦後、「スタイル」を復活させ、着物のデザインや販売も始める。57年、代表作「おはん」が野間文芸賞受賞。85歳で自伝的小説「生きて行く私」を刊行し、100万部を超えるベストセラーとなる。
私生活では4回の結婚を経験するなど、恋多き女性としても知られた。