
元テニス選手でスポーツキャスターの松岡修造氏(57)が31日、都内で、自身初の絵本「できるぞう できたぞう」(文化工房)の発売記念イベントを行った。
子どもたちの「できない」を「できる」へと応援する内容で、早寝ができないニワトリや、ニンジンを食べられないウサギ、歯磨きが嫌いなワニなどが登場する。
「ウィンブルドンでも自分に対して『できる! できる!』と言っていた。僕はすごくネガティブ。そういう時に前向きになれる言葉をつくっていったんです。本も僕自身ができなかったことを題材にしています」と力説した。
イベント本番を前に、自宅で読み聞かせの“練習”をしたという。「二十歳(はたち)の娘がね、もう笑っちゃってしようがない。僕は昔から『できる』って言葉をものすごく使ってましたし、思ったより前向きにこの絵本を捉えてくれた。ただ『これお金を払って読むもんじゃない』って言ってました」と家族の率直な? 感想も明かした。
絵本の中でいちばん好きなフレーズは「きのうのじぶんをおいこチーター」だという。「みんな人と比較する。誰と比較したらいいか。昨日の自分に勝てばいいよね。それができたら何でも前に進める」と熱く語った。
イベントには0歳の赤ちゃんを筆頭に小さいこどもたちが大勢、参加した。大泣きする子どもに「あきらめるな!」と声掛けにいったり、縦横無尽に動き回りながら行った読み聞かせはなかなか進まず、短い絵本なのに「巻き」のカンペが出る事態に。「いやあ、思ったより体力使いますね。昔を思い出した。子どもに読み聞かせをやると、いつもTシャツを着替えるくらい汗かいてました」と最後まで全力だった。