
フランスで開催中の第78回カンヌ映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門に出品された嵐・二宮和也(41)の主演映画「8番出口」(川村元気監督、8月29日公開)の公式上映が18日(日本時間19日)、同映画祭メイン会場のグラン・リュミエールで行われた。
2300席のチケットは完売となり上映後、観客は総立ちとなり、スタンディングオベーションで大歓声を送った。二宮は「カンヌの皆さんに温かく受け入れてもらえて良かったです。海外で映画を見るのは初めなので貴重な経験ができましたし、何よりいい思い出になりました」と感慨深げに語った。
「8番出口」は、全世界累計170万ダウンロードを突破した、インディーゲームクリエーターKOTAKE CREATE氏制作の無限ループゲームの実写化作品。主演の二宮が無限ループする地下通路で異変を探し、8番出口を求めて迷う男という名もなき役を演じる極めて異例の作品。また、小松が演じる役も役名はなく、役柄など詳細は一切、不明ながら、既にアジア、ヨーロッパなど20以上の国と地域での上映が決定している。
公式上映を前に、レッドカーペットに立った二宮は「『8番出口』に携わる方々の喜ぶ姿が見られたのは、うれしかったです。作品を通して考えたことや、演じる上で、台本に書いてあることを立体化することに時間がかかったり、いろいろなことがありましたが、周りの皆さんの顔を見ていると頑張ってよかったなと思います。とにかく今夜はお祭り騒ぎしたいですね!」と喜んだ。そして「評判が直にくると思うので、厳しい現実が待っているかもしれませんが、それも含めてみんなでどきどき、そわそわできるのは、ここでしか味わえない体験だなと思います」と続けた。
二宮と今作で初共演の小松菜奈(29)は「先ほど、ホテルでも今から映画を見に行きそうな方たちをたくさん見かけて、盛り上がっている雰囲気を肌で感じています。映画『8番出口』がカンヌでスタートを切れる喜びと、この時間を思う存分に楽しみたいという気持ちでいっぱいです」と期待した。上映後は「上映前から拍手で盛り上げてくれた観客の皆さんと、最初から最後まで同じ空間で一緒に映画が見られたことはとても意味のあることですし、真剣に作品に向き合ってきて良かったなという報われた気持ちと、そんな作品に携わったみなさんと一緒に過ごせて胸が熱くなりました」と感無量の様子だった。
川村監督は「上映終了後の拍手がたまらなかったです。このために映画作っているのだなあ、という気持ちになりました」と語った。