
フランスで開催中の第78回カンヌ映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門に出品された、「8番出口」(川村元気監督、8月29日公開)に主演の嵐二宮和也(41)と初共演の小松菜奈(29)が、現地時間19日深夜の公式上映を前にカンヌの街を探訪し、撮影を行った。
初めて降り立ったカンヌについて、二宮は「今回のような機会がないと、なかなか来られない場所なので楽しみたいと思いますし、初めて完成した映画を見てもらう場に立ち会えるのは作った人間としてうれしいです」と喜びを交え、印象を語った。小松も「街を散歩していたら、カンヌ映画祭のポスターが街中に貼ってあり、盛り上がっているのを感じました。レッドカーペットのある会場まで行ってみたのですが、まだまだ、ここを歩く実感がわかなくて…昨日はなかなか寝付けなかったです」と胸を躍らせた。
旧市街として知られる歴史的な地区ル・シュケを訪れた二宮は「味のある建物がたくさんあり、おしゃれな雰囲気。カンヌに来たって実感します」と口にした。カンヌが一望できる広場まで到着すると、美しい景色を前に、思わず「お~!」と、感動の声を漏らし「あそこが今夜行く会場だね」と、映画祭のメイン劇場・グラン・リュミエールを指さしながら語り合うなど、カンヌの景色を堪能した。
「8番出口」は、全世界累計170万ダウンロードを突破した、インディーゲームクリエーターKOTAKE CREATE氏制作の無限ループゲームの実写化作品。主演の二宮が無限ループする地下通路で異変を探し、8番出口を求めて迷う男という名もなき役を演じる極めて異例の作品だが、小松が演じる役も役名はなく、役柄など詳細は一切、不明ながら、既にアジア、ヨーロッパなど20以上の国と地域での上映が決定している。
クロワゼット通りから美しい湾を見渡せる海沿いを歩きながら、すでに世界各国で上映が決まったことに話が及ぶと、二宮は「うれしい以上に驚き。公開前でどのような映画かわからない状態にもかかわらず興味をもってもらえるのはすごいこと」と喜んだ。そして「なかなか、こういう場所で上映される機会はないので、多くの方に見て気に入っていただけたらうれしいです」と公式上映に期待を寄せた。小松も「物語の展開が読めないですし、登場人物はたったの5人、全員役名なしなんて、おもしろい題材ですよね」と作品を評した。
映画祭会場の近くにやってきた2人は、日本公開に先駆けてワールドプレミアとなる公式上映への意気込みを語った。二宮は「『ミッドナイト・スクリーニング部門』は他の部門に比べてお祭り感が強いので、変にかしこまらず、観客の皆さんと盛り上がりたいですし、それができるポテンシャルをもつ作品だと思うので、その雰囲気が伝わればいいなと思います」と語った。小松は「初めてのカンヌ映画祭なので、レッドカーペットは、どのような景色が広がるのかなとか、観客のみなさんの反応とか楽しみです。なにより、監督やキャスト、スタッフの方々と一緒にカンヌの地に来られたことがうれしいです。みんなで映画祭を楽しみたいです」と期待した。