
社会学者の古市憲寿氏は18日に放送されたテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」(日曜正午)に出演。来年4月から自転車の交通違反に、反則金制度(青切符)が導入されることをめぐり「一定のルールはあってもいいが、なんでもかんでも厳しくして『じゃあ自転車に乗るのをやめよう』という人が増えるのは良くない」と、持論を訴えた。
番組では、来春から自転車の交通違反に適用される反則金の詳細や、適用されるケースなどについて特集。元埼玉県警捜査1課警部補の佐々木成三氏は「自転車の飲酒については、過去にも取り締まりはやっているが、現行法では『赤切符』で、供述調書や現場の見分を取らないといけない。1件の検挙でかなりの時間を要する。これが取り締まりが集中的にできない理由」と指摘。番組では、来年4月1日から始まる自転車への「青切符」で「ながら運転」に1万2000円、「逆走」は6000円など計113の違反内容があることや、それぞれ反則金が設定されることを伝えた。
宮崎県知事も務めた元衆院議員の東国原英夫氏が「自転車はとにかく反則の機会が多い。取り締まれるのかどうなのか。おそらく、取り締まりは定時の時間にピンポイントで待ち受けるしかないと思うんですよ。それで果たして効果があるのかということと、警察の方の業務過多になってしまわないのか」と、効果的な取り締まりが行われるかどうか、懸念を示した。
一方、古市氏は「逆に、これで逆に自転車に乗る人が減るという(ことになる)のは、よくないと思うんですよ」と指摘。「世界では、車から自転車、徒歩でもいいんですけど、いろんなモビリティを使って移動していきましょうの流れ。一定のルールはもちろん、あってもいいと思うんですけど、なんでもかんでも厳しくしていって、じゃあ自転車はやめよう、車で行こうという人が増えるのは良くなくて、そこはあいまいなグレーゾーンを残してもいいのではないかと思う」と、私見を口にした。