
活動休止中の嵐が、来年春に開催するコンサートツアーに向けて再始動し、同ツアー終了をもって解散することを6日、グループのファンクラブサイトで発表した。発表から一夜明けた7日、メンバーと同じ名前を冠する神社の反応を追った。【阪口孝志】
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▼松本神社(京都府城陽市) 周囲10メートル四方に収まる小さな神社。大木や走り回れるような広い境内はなく、神社の由緒を伝える案内板にも「全国的にも珍しい小さな神社」とある。
ゴールデンウイーク明けの平日とあって、参拝する人影もなし。当然、ファンらしき人の姿もない。近隣住民に聞くと、「何年か前にニュースになった時はけっこう来ていた。8月30日の松本潤さんの誕生日は特に。でも、活動休止してからは少なくて、最近はほとんど見ない」と言う。
ただ、境内には地元観光協会が作った絵馬や、「5人で嵐」「25周年は5人そろって笑顔がみたい!」との願いが込められた絵馬が奉納されており、不定期にファンが参拝に訪れている様子がうかがえた。
▼大野神社(滋賀県栗東市) リーダーの大野智と同じ名前の大野神社は、JRA(日本中央競馬会)の栗東トレーニングセンターの脇にあり、場所柄、競馬関係者もよく訪れる。各地の天満宮などと同じく、祭神は菅原道真。平安時代に建立され、明治に現在の大野神社という名前になったという。
こちらは午前中から10人以上のファンが参拝する姿が見かけられた。神社の禰宜(ねぎ)大宮聡氏は「活動休止の発表の後、『情報が欲しい』『またライブをするのか(してくれるのかな?)』といった不安の声が多かったので、ファンの方々はこうした不安から解放されるのでは。活動終了という発表よりも、『大野くんにまた会える』『待ちに待った年になった』という声が多かった」。
活動終了のショックよりも、再びメンバーがコンサートツアーを行う喜びの声が上回っていると明かした。
十数年前にブログで紹介されてから、多くの大野やグループのファンが訪れており、ゴールデンウイークにも「5、6日は1日に100人以上来ていた」。
大野の誕生日である11月26日は多くのファンが訪れ、「平日であっても多くの方がお参りに来る。御朱印に日付を入れて欲しいという方も多く、こちらでも臨戦態勢を取っています」。
神社では本来、紫が男、赤が女を表すそうで、青を用いることは少ないとそうだが、ファンから大野のカラーである青を要望する声が多く、青のお守りを用意したところ、「3~4倍の人気」を誇るという。
大宮さん自身も嵐と不思議な“縁”がある。
漢字こそ違うが、名前は大野と同じ“さとし”。名字は、大野と二宮和也のユニット「大宮SK」と同じ大宮。さらに、誕生日は松本潤と同じ8月30日だという。
大野神社という名前がファンの聖地巡礼を呼び込んだことについては「神社というのは参拝者があってこそ。新築や改修もできます。参拝者が増え、知名度が上がったのは嵐さんのおかげです」と感謝していた。